「ポーラー・エクスプレス」はロバート・ゼメキス監督による2004年公開の映画。
北極へ向かう列車ポーラー・エクスプレスへ乗って冒険の旅へ。
あらすじ
クリスマス・イブの夜、少年はまだ寝付けない。
「サンタなんかいないかも」
妹のように無邪気にサンタクロースを信じることができなくなっていた。
北極は人が住むような土地ではないことを知っているし、サンタクロースの存在を否定するかのような情報も入ってくる。
今年はサンタへの手紙を書けなかった。
父の言う、「魔法の終わり」の言葉が耳に残る。
ベッドに入ってうとうとしていると、どこからともなく列車の音が聞こえてくる。
家の前に到着した列車はポーラー・エクスプレス。
サンタがいるという北極へ向かう急行列車だった。
予告編動画
The Polar Express (2004) Official Trailer - Tom Hanks, Robert Zemeckis Movie HD - YouTube
夢を忘れかけた子供たちへ
ポーラー・エクスプレスの客車に乗っていたのは、同じ年頃の子供たち。
それぞれの理由でこの急行列車に招待された。
中には、一度もクリスマスを経験したことのない子供もいる。
オオカミの住む森を抜け、急勾配の谷を下り、氷の張った湖を渡って一路北極へ。
一夜限りの冒険を経験した子供たちが手にしたものは。
形のあるものだけが大事なものではない。
車掌が最後に口にする言葉。
「大事なのは行き先ではない。“乗ろう”と決めたことだ。」
その夜、子供たちが受け取ったものは形には残らないけれど、とても大切なプレゼントだった。
僕も子供の頃のクリスマスに欲しかったものを思い出した。
大人になった今ではたわいのないもの。
でも子供にとっては大切なものかもしれない。
サンタが街にやってくる
北極点にある街で流れる曲。
エルフに混ざってスティーブン・タイラーが登場していたりするのだが、その中におなじみの曲、「サンタが街にやってくる」がある。
この曲で好きな演奏を紹介したい。
Bill Evans SINGS 'Santa Claus is Coming to Town'! - YouTube
これはジャズピアニスト、ビル・エヴァンスの歌が聴ける珍しいバージョンだ。
モニカ・セッテルンド*1との共演アルバムに収録されているボーナストラック。
オフレコの雰囲気あふれる一品。
そしてこちらはピアノ・ソロバージョン。クール!
Santa Claus is Coming to Town - Bill Evans - YouTube
あとがき
本作の特徴はフルCGによるリアルな描写。
パフォーマンス・キャプチャ*2と呼ばれる手法で表情の変化も細かい。
キャラデザインは好みが別れるとは思う。
僕も3Dアニメを観られるようになったのはごく最近になってからだった。
飛ばされたチケットの行方や、急勾配のジェットコースター感など迫力のあるシーンは楽しめる。
子供心を忘れた大人にもおすすめ。
原題:The Poler Express
監督:ロバート・ゼメキス
原作:クリス・ヴァン・オールズバーグ「急行「北極号」」
出演:ジョシュ・ハッチャーソン / ノーナ・ゲイ / トム・ハンクス / マイケル・ジェッター / チャールズ・フライシャー
1985年に出版された原作の絵本。2003年版は翻訳が少し変わって読みやすくなっているとのこと。
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*1:モニカ・ゼタールンド - Wikipedia:スウェーデンのジャズヴォーカリスト、モニカ・ゼタールンド表記もある。