午前3時の太陽

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「かくしごと」(久米田康治)父の隠し事は、描く仕事でした

「かくしごと」久米田康治(1) (月刊少年マガジンコミックス)

「かくしごと」は月刊少年マガジンに連載されている、久米田康治による漫画作品。

2016年6月17日に1巻が発売された。

もともとは「さよなら私のクラマー」を読むために購入した月マガに載っていたのでついでに読んでみた。

帯の言葉は、「愛と笑いの漫画家パパ×娘物語!」

ちょっと下品な漫画を描いてる、漫画家の後藤可久士先生は、一人娘の姫ちゃんが何にもまして、最優先。そんな親バカの後藤先生が、この世で1番恐れていることは、娘に仕事がばれること。漫画家だなんて知られたら、もしかしたら娘に嫌われるのでは!? アシスタントや編集者を巻き込んで、今日も心配症の後藤先生の1日が始まります!

(「かくしごと(1) (月刊少年マガジンコミックス)」より) 

隠し事は描く仕事

後藤可久士(ごとうかくし)には秘密がある。

漫画家であるという事実を、娘の姫には知られたくない。

それは、描いている漫画の内容がちょっと下品であることに起因していた。

「かくしごと」(久米田康治)1巻より、職業を隠していこうと決めた
(「かくしごと」1巻より)

娘が産まれた当時、連載作品のタイトルは「きんたましまし」であった。

そのことを理由に彼女がいじめられたりでもしたらと考えると、気が気ではない。

この娘のために、一生職業を隠していこうと誓った 

小学生になった娘にばれないよう、家を出る時はスーツ姿でサラリーマンを装い、学校とは反対方向にある仕事場に向かうのである。

「かくしごと」(久米田康治)1巻より、パパはもう生きていけない
(「かくしごと」1巻より)

娘かわいさのあまり心配性になる父。

マイナーではなく、そこそこ売れている作家であることが隠し事を難しくしているのだが、娘の姫はそんな心配をよそに素直に育った。 

「かくしごと」(久米田康治)1巻より、お父さんがよろこぶと思って
(「かくしごと」1巻より)

七夕の短冊に「お父さんがえらくなりますように」と書かれた日。

1話毎(連載1回分)に「あとがき」と名付けられた父娘のほのぼのしたやりとりがあって和む。

 

プロローグが、18歳の誕生日に秘密を知るところからというのも気になるところ。

その時、父はどうしているのだろうか。

TVアニメ『かくしごと』ティザーPV - YouTube

2020年4月よりアニメ化されることが決定した。

主人公、後藤可久士の声は「さよなら絶望先生」の神谷浩史。

娘の姫は「からかい上手の高木さん」の高橋李依。

 

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