少年はドラゴンに「翼」をあたえ、ドラゴンは少年に「勇気」をあたえた
「ヒックとドラゴン」はディーン・デュボア監督によ2010年公開の3Dアニメ映画。
気弱なバイキングの少年と、怪我をして飛べなくなったドラゴンの友情を描く。
あらすじ
代々バイキングが住むこの地は、その歴史の割に建物はみな新しい。
たびたび村を襲い、家畜をさらうのはドラゴン。
ここではドラゴン退治がすべてだった。
バイキングの頭の子として生まれたヒックは、父とは反対にからだが小さく、気弱な少年。
ドラゴンと戦う事は許されず、鍛冶の仕事を手伝いながら、それでもドラゴンを倒す事を夢見ていた。
村のドラゴン・マニュアルには、様々なドラゴンの特徴・倒し方が載っていて、共通するのは「極めて危険、見たら殺せ」の記述。
そんなバイキングでも手に負えないのが、最強のドラゴンと呼ばれるナイト・フューリーだった。
ある日ヒックは森の中で、けがをして飛べなくなったナイト・フューリーに出会う。
予告編動画
How to Train Your Dragon - Trailer - YouTube
見所1. ヒロインのアスティがかっこいい
主人公のヒックがあこがれるヒロインは、バイキングの女性らしく、強くたくましい。
この島では、ドラゴン退治は男だけの仕事ではなく、女も一緒に戦っている。
アスティの初登場シーンは、予告編でも一瞬映るが、炎を背に歩いてくる姿だ。
ここの部分はこの映画で唯一スローモーションで描かれる。
見所2. 飛行シーンの迫力
ナイト・フューリーのトゥースと出会ったヒックは、飛べなくなったトゥースのために補助具をつくり、一緒に飛行訓練を行う。
鍛冶屋のゲップの元で働くヒックは物づくりは得意。
上映時は3Dでも公開されたが、この部分は一番の見所だったんじゃないだろうか。
自宅の画面で観ても十分な迫力がある。
見所3. ドラゴンとの新たな生活
長い間ドラゴンとの戦いに明け暮れていたバイキングに、ヒックは新たな生き方を提示する。
「何百人も殺されたんだぞ。」
「こっちだって何千頭も殺したろ。」
戦いの理由は、それぞれが生き延びるためにやっていた事だった。
立場が違うだけ。
種族を守るために責任をもつ父と、親譲りの頑固さでトゥースと共に生きようとするヒックの対立。
葛藤する2人のそれぞれの表情もよかった。
危機を乗り越え一回り成長した後に見る世界は。
あとがき
Netflixが開始して、これもラインナップに入っていた。
直後にHuluがすぐさま追加したのが本作とインディジョーンズシリーズだった。
子供向けアニメと侮るなかれ。
これは傑作。
周囲でも評価が高いのは知っていても、今まで手を付けずにいたが観てよかった。
先日始まったAmazonプライムビデオでもリストに入っていて、そちらは吹替版のみ。
とりあえず、観たことない人は観るべし。
続編
- 「ヒックとドラゴン2」(2015年7月にDVD及びBlu-ray発売)
- 「ヒックとドラゴン3(仮)」(2018年公開予定)
- 「ヒックとドラゴン〜バーク島の冒険〜」(カートゥーン ネットワーク)
- 「ヒックとドラゴン〜バーク島を守れ〜(カートゥーン ネットワーク)
- 「ヒックとドラゴン〜新たな世界へ!〜」(Netflixオリジナル)
原題:How to Train Your Dragon
原作:クレシッダ・コーウェル「ヒックとドラゴン」
監督:ディーン・デュボア
出演:ジェイ・バルチェル(田谷隼)
ジェラルド・バトラー(田中正彦)
アメリカ・フェレーラ(寿美菜子)
クレイグ・ファーガソン(岩崎ひろし)
※()内は吹替声優
クレシッダ・コーウェルによる原作本。11巻までと番外編がある。