「続・黄金の七人 レインボー作戦」は1966年公開のイタリアのお洒落泥棒映画。
今回は某国政府の後ろ盾を得て、南米の独裁者誘拐とお宝7000トンの金塊を狙う。
前作はこちら。
あらすじ
イタリアの遺跡の上に建つ銀行から、地下道の列車を使って金庫をそっくり盗み出した黄金の七人のメンバーたち。
トンネルを抜けると黒ずくめの男たちが待ち構えており、某国の幹部たちの集まる部屋へと連行される。
盗みを見逃す代わりに”教授”の行方を聞き出そうとする幹部たちだったが、メンバーの彼らは口を割ろうとはしない。
そこへジョルジャを引き連れて颯爽と現れる教授。
教授は男たちの目的を把握していて、逆に全面的な支援と報酬を要求するのだった。
予告編動画
Il grande colpo dei sette uomini d'oro 1966 (Trailer) - YouTube
OPのサービスシーン
「その毛皮のコートの下が、あられもないヌードだなんて」
冒頭で銀行の前での工事と、銀行内部の偵察のいつもの様子が描かれる。
普段と違うのは、教授と美女ジョルジャの役割が逆になっていること。
銀行でカメラ付きのペン立てを設置して戻る教授は、白いコートを羽織った女性の姿。
「とてもよくお似合いよ教授。色っぽい年増ざかりって感じ。」
前作の序盤のシーンを再現した遊び心のあるやりとりだ。
この段階で本シリーズがゆるい作風であることがわかるだろう。
悪女ジョルジャ大活躍
前作では主にサポート役であったヒロインのジョルジャが、今回は大活躍。
南米のとある島にある独裁者の“将軍”の建物に潜入する。
DVDジャケットのレザースーツの姿がそれだ。
この時代の機械は小型化されていなくて、教授のハイテク機器といえども例外ではない。
それが原因で捕まってしまうが、むしろそれも計画通りだ。
さすがの将軍も美女の色香にはかなわない。
髪型、眼の色、衣装、バリエーションも豊富に取り揃えてある。
金塊の行方と平和と裏切り
某国の目的は将軍の持つミサイル発射台の位置と核弾頭の有無、某国に対する敵意を知ることにあった。
黄金の七人のメンバーたちは、依頼された将軍の誘拐と、ついでに軍資金である金塊を狙う。
先に潜入したジョルジャの協力で将軍を連れ去ろうとするが、彼女の反応がない。
ジョルジャは再び裏切るのか。
七千トンを八人で割ると? のくだりはもはやお約束だ。
今回は銃撃戦や、船の襲撃、拷問もあるが、誰も死ぬことはない。
武力より勝るのは美女の魅力であった。
あとがき
教授と仲間たちの物語はひとまずこれで終了だ。
ジョルジャやメンバーたちのキャラも前作よりも立ってきていたので、まだ続きを観たかったところではある。
この後に「新・黄金の七人」も作られたが、監督・出演者は一新されていて、マルコ・ヴィカリオは制作を担当。
このレインボー作戦はGyaOで無料公開中だった。
そのためもあって前作から観てみたのだが、今作のDVD版では広川太一郎が吹替をしていることを知って、結局そちらを選ぶことになった。
原題:Il grande colpo dei sette uomini d'oro
監督:マルコ・ヴィカリオ
出演:ロッサナ・ポデスタ / フィリップ・ルロワ / ガストーネ・モスキン / エンリコ・マリア・サレルノ
峰不二子のモデルの一人として、マリアンヌ・フェイスフルも知られている。