午前3時の太陽

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「終電ちゃん」(藤本正二)こんな終電なら乗ってみたいかも

「終電ちゃん」(藤本正二)1巻 (モーニングコミックス)

「終電ちゃん」は藤本正二による漫画作品。

週刊モーニングで2015年より連載を開始した。(月1回掲載)

各路線の終電の擬人化ということになるだろうか。

 

終電には、日々を生きる乗客のドラマがある。

 

中央線の終電ちゃん

東京駅を午前0時20分に出た電車が新宿駅の午前0時41分を経由し、終点の高尾に到着するのは午前1時37分。

中央線の終電は日本で最も遅い時刻を走る。

 

ラッシュ時には数分間隔で次の電車がやってくる首都圏において、時刻表を意識することなどないが、それでも覚えておく必要があるもの。

終電の時刻。

逃すと家には帰れない。

 

漫画「終電ちゃん」1巻より、中央線の終電ちゃん
(「終電ちゃん」1巻より) 

学生のうちはそれも楽しかったりするものだが、仕事の帰りがいつも終電だというのはあまり楽しいものではない。

 

漫画「終電ちゃん」1巻より、約束しろ
(「終電ちゃん」1巻より) 

 

終電ちゃんは、みんなが乗れるように手を尽くしてくれる。

酔っぱらいを叩き起こし、遅れているものには声を掛け、文句を言いながらも待っていてくれる。

そして、乗客の名前や過去の出来事を事細かに覚えていて、何かと心配して世話を焼いてくれるのだ。

何このツンデレ。

 

1巻では中央線の他に、山手線や小田急線の終電ちゃんが登場する。

それぞれのキャラの違いもみどころ。

 

僕自身はここ数年、終電に乗ることはなくなったが、以前は降りる駅を乗り過ごすことが多かった。

一駅、二駅なら、どうやってうまく帰るかというところに楽しみを見出していたが、必要なのは終電ちゃんの存在だったようだ。 

 

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