「恋情デスペラード」はアントンシクによる漫画作品。
ゲッサンで2015年より連載を開始した。
荒野を一人、徒歩での旅を続ける女渡世人、紋子。
人呼んで「刃雷のお紋」。
今回は彼女の過去が垣間見える。
前回はこちら。
八州廻りと紋子の仇
賞金稼ぎのディキシーお猟を退けた紋子だが、今度はその雇い主であった八州廻りの一人に狙われることになった。
通称“通り雨”の、レイン文七・狩神。
関東八州を取り締まる役人衆である八州廻りは、お猟に「とんでもねえ怪物ども」と言わせる連中である。
三化峠の狸の宿に泊まっていた紋子は、入浴中に襲撃された。
この世界の二本差しは、刀ではなく銃である。
紋子のような戦闘スタイルは時代遅れで、武器の入手も難しいのかもしれない。
お猟との戦いで愛用の長ドスを折ってしまった紋子は、間に合わせのナマクラ刀で応戦するが、敵の技量に圧倒されピンチに陥る。
見所は紋子の過去に触れているところ。
恋情(こいごころ)に生きる彼女の道標となった人物、“長ドスのおじさん” を殺したという人物、アーサー・トクガワJr。
ショーグンの弟で、駿府の城主。
レイン文七・狩神も疑問に思っていたが、現在彼女が仇と狙っている様子はない。
紋子が右手を失くし千両の賞金首として追われていることと、アーサー・トクガワJrが鬼の面を離さないことと深い因縁がありそうだ。
“長ドスのおじさん” の形見と思われる、肌身離さず付けているお守りも含めると継承問題に巻き込まれていたのだろうか。
今回のトキメキは、防弾合羽の材料となる土蜘蛛獲りに出かけた際に出会った、万次郎が相手。
片思いや利用されたりの残念な感じだったこれまでとはちょっと違う様子。
日本一の夫を見つけるために旅をしている紋子。
その時果たして旅は終わりになるのだろうか。
この巻から道連れ(子分?)もできた。
あとがき
前巻では1話読み切りタイプだったけど、この巻から続きものらしくなってきた。
“長ドスのおじさん” との日々が気になるよね。
8話目の扉絵がかっこいいな。