「リトルウィッチアカデミア」は吉成曜監督によるアニメ作品。
第8話は、実験で作り出した薬で目覚めなくなったスーシィを起こすため、夢の世界へ入り込む。
前回はこちら。
あらすじ
怪しげな実験薬を完成させたスーシィは、それを自ら飲んで深い眠りに落ちてしまう。翌朝、アッコとロッテが起こそうとするも目を覚まさず、キノコで覆われても一向に起きる気配のないスーシィに、ロッテは魔女特有の病「眠れる森の魔女」を思い出す。アッコはスーシィを起こすためにロッテの助けでスーシィの夢の世界に入ることに…。アッコは無事スーシィを目覚めさせることができるのか!?
(あらすじ:TVアニメ『リトルウィッチアカデミア』公式サイトより)
予告編動画
TVアニメ『リトルウィッチアカデミア』第8話「眠れる夢のスーシィ」予告 - YouTube
眠れる森の魔女
真夜中の寮の部屋で行った植物実験で、スーシィは強力なエナジードリンクを作り出す。
超レアな魔法キノコを使った、潜在能力を引き出し魔力を高める致死量ギリギリの薬。
いつもならアッコをモルモット代わりに試してみるところだが、成功した場合アッコができる魔女になってしまうため、自身で飲み干したのだった。
翌日になっても目覚めないスーシィのベッド周りは大変なことになっている。
キノコの増殖で足の踏み場もなくなっていくが、先生たちに知られると今度は停学では済まないかもしれないと対策を考える二人。
ロッテが文献で調べた情報によると、魔女特有の病である「眠れる森の魔女」に罹っているのではないかとのこと。
魔力がかかって長い間眠り続けてしまう病気。
治すためには生贄に魔女の中に入る魔法をかけて、中で眠っている魔女を起こす必要がある。
役割的にはアッコが生贄でロッテが魔法をかけることになるが、スーシィを救いたいアッコは生贄の言葉を気にも留めない。
友達思いなところはさすが。
魔法で眠らせる(物理)。
ロッテもなかなか容赦ない。
スーシィの夢の世界
スーシィの世界はキノコであふれていた。
この広大でカオスな世界で眠っているスーシィを探すには案内がいる。
天使のようなスーシィと悪魔のようなスーシィ。
どちらが天使で悪魔かお分かりだろうか。
二人によると、最近見かけなくなったオリジナルを訪ねて起こせばいいらしい。
ただし、オリジナルが目覚めても彼女らにはメリットがないので、1ヶ月間の部屋の掃除と洗濯と買い出しと、授業に行く際の荷物を運ぶことを約束させられるのだった。
この世界ではスーシィ相手に勝ち目はない。
ありとあらゆる登場人物がスーシィであり、普段アッコたちが見ているスーシィは彼女が持つ性質のほんの一角に過ぎない。
なので、見慣れないものでもスーシィの中の一部なのだ。
毒薬愛好家として自分の興味のあることのみに邁進しているように見えた彼女も、実はミーハーな部分があったり情にもろい部分があったりする。
彼女の中でふと芽生えた気持ちは、まず裁判にかけられ、他のルーシィに認められるかどうかが決まるようだ。
例えば動物の赤ちゃんとかかわいいと思うしできればモフモフしたいスーシィ。
またはロッテのナイトフォールの小説を読んでみたいスーシィやセレブに憧れるスーシィなどは裁判の結果、スーシィ裁判長から死刑が宣告される。
人間は皆自分の中の自分を殺して生きているんです。
目の前で理不尽な判決を見ていたアッコは阻止しようとするのだったが。
そんなルーシィも、ルーナノヴァでのアッコやロッテとの日々は大切に思っているようだ。
回想映画の中で、入学の日のアッコとの出会いの場面などはかなり美化されている。
入学の目的であった、伝説の鳥コカトリスの羽を採取することを初日で達成した彼女にとって、学生生活はオマケのようなものであるだろうが、彼女なりに楽しく過ごしていたことがわかる。
肝心の、オリジナルを眠りから覚ます方法は、愛の告白と王子さまのくちづけか?といったところ。
アッコの愛(劇薬)の詰まった熱烈ラブコールによって問題は解決したかに思われた。
のだが、そうはうまいことばかりではないのがこの世界の理か。
謎を残すラストとなったが、ある意味夢オチもののハッピーエンドなのかもしれない。
あとがき
たくさんのパロディ要素とセリフが詰め込まれていて1回じゃ追いつかない。
よく1話分でまとめたなと思う。
まだ残り3分の2も残っているしあわせよ。