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「丁寧に恋して」1巻(サワミソノ)台湾への修学旅行をめぐり交錯する想いと秘密

「丁寧に恋して」(サワミソノ)1巻 (HARTA COMIX)

「丁寧に恋して」はサワミソノによる漫画作品。

2017年3月より、ハルタにて連載を開始した。 

台湾行きの修学旅行前夜。明かしてはならない、ラブ・トライアングラー。
この学校には、日本で暮らす台湾人の美少女がいた。彼女の名は丁寧(ディン・ニン)。クラスきっての魅力的な女の子だが、彼女の家は貧しくて台湾行きの旅行代が払えない。あきらめた丁寧のために代金を立て替えた男がふたり。ひとりはクラスメートで、もうひとりは先生。恋ゆえか、それとも愛か――。そして秘密の修学旅行が始まる!

(「丁寧に恋して 1巻 サワミソノ:コミック | KADOKAWA」より)

修学旅行の費用問題

台湾への修学旅行を前に、一人の生徒が職員室を訪れる。

彼はクラスメイトの女の子に想いを寄せていた。

相手の丁寧(デインニン)は家庭の事情で修学旅行を諦めようとしているのだが、代わりに費用を立て替えたいと申し出たのだった。

「丁寧に恋して」(サワミソノ)1巻より、永松の申し出に感動する同僚の教師
(「丁寧に恋して」1巻より)

テスト前には授業ノートのコピーが出回るくらい几帳面で、周囲からも文字通り丁寧(ていねい)と呼ばれるいい生徒なのである。

担任の豊田も今回の件では憂慮していた一人であるし、できればなんとかしてやりたい。

高校の修学旅行は一生の思い出にもなるかも知れず、しかも彼女にとっては故郷でもある。

永松の申し出はありがたい話であるはずだった。

「丁寧に恋して」(サワミソノ)1巻より、モヤッとする豊田先生
(「丁寧に恋して」1巻より)

ただ、彼の差し出した金額では足りていないのだ。

それでも高校生にとってそれを用意するのは大変だったはず。

その気持ちを汲んで不足分を埋めてやるのが自分の役割かもしれないと思いつつも、豊田はモヤっとする気持ちを抱えていた。

三人の秘密

事はそう単純ではない。

本人とその家族にはどう説明するのか、他の行けない生徒への対応はどうするのか、他の教師との口裏合わせも必要になる。

あげくに手柄は全部持って行かれる。

実に損な役回りなのだが、彼の葛藤が本作の大きな見所でもある。 

「丁寧に恋して」(サワミソノ)1巻より、豊田先生のストレス解消法はカフェでスイーツを食べること
(「丁寧に恋して」1巻より)

一方の永松も、秘密にしてほしいと言いながら言動が危ういところがある。

彼女と一緒に行きたいあまりに申し出た経緯から、その後の動向が気になってしょうがない。

現時点ではただのクラスメイトなので、この機会に仲良くなりたいと思ってもいる。

「丁寧に恋して」(サワミソノ)1巻より、丁寧と豊田先生の会話が気になる永松
(「丁寧に恋して」1巻より)

それぞれの思惑を胸に、秘密を共有している彼らを各自の視点から描いていく。

多少の納得いかないことはあっても、あとで後悔することに比べたら些細な事かもしれなかった。

忘れられない思い出になりそうな旅行には、さらなる問題が待ち構えていた。

費用を分担したことが裏目に出そうな流れである。

「丁寧に恋して」(サワミソノ)1巻より、母が積立貯金をしてくれていた
(「丁寧に恋して」1巻より)

それぞれの金額に対する認識が違うことが事態を複雑なものにするだろう。

板挟みにあった豊田は無事切り抜けられるのか。

1巻は約280ページと珍しいサイズなんだけど前後編みたいになるのかな。

 

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