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「RWBY(ルビー)Volume 6」第3話 “The Lost Fable” レムナントの魔女

「RWBY(ルビー)Volume 6」第3話 “The Lost Fable” サムネイル

RWBY(ルビー)はモンティ・オウム氏とROOSTER TEETHによるアニメシリーズである。

第3話のタイトルは “The Lost Fable” 。

知識のレリックが見せるセイラムとオズピンの過去。 

 

前回はこちら。

Chapter 3: The Lost Fable

セイラムとオズピンの過去

知識のレリックの精霊ジン(JINN)が語ったのは、レムナントの誕生秘話とも言えるものであった。

それは囚われの姫を救い出す勇者の冒険譚のその後の物語。

古い城に閉じ込められていた彼女の名はセイラム。

幾度となく挑んだ者たちを拒んできた難関を突破したのは、伝説的な英雄として知られるオズマである。

「RWBY(ルビー)Volume 6」第3話 “The Lost Fable” より、セイラムとオズマの出会い

自然と惹かれ合った二人は共に過ごすようになるが、その日々も長くは続かない。

病に倒れたオズマは看病の甲斐もなく帰らぬ人となってしまう。

それでもセイラムは諦めなかった。

 

かつて、この世界には兄弟の神がいたことや、彼らがレリックを作り出した事が語られていた。

Volume 4ではクロウ・ブランウェンから、Volume 5ではレイヴン・ブランウェンから。

そして当時を知るオズピン自身から。

このへんはもう一度観返しておいた方がよさそうだ。

「RWBY(ルビー)Volume 6」第3話 “The Lost Fable” オズマの復活を願うセイラム

セイラムは、光と闇の兄弟神に会いに行くのである。

オズマを蘇らせるために。

彼女の唯一の願いは、しかし世界の秩序に反するものであった。

そのことは理解しているはずだが、思いの強さの方が勝っていたようだ。

もしかしたら彼女が幽閉されていた理由もそこにあったのではという気もするけれど、どうだろうか。 

「RWBY(ルビー)Volume 6」第3話 “The Lost Fable” より、セイラムに率いられた人間の軍勢

そして一つの願いは、兄弟神を対立させ、各国の王を纏め上げ、やがて世界の破滅へと進んでいく。

なんという行動力。

愛のために世界は滅ぶのである。

「RWBY(ルビー)Volume 6」第3話 “The Lost Fable” より、光と闇の神と人間の王たち

この時代、人々は魔法を使えることが当たり前だったのだが、その選りすぐりの軍勢を持ってしても神々には遠く及ばない。

結局、セイラムの行動は神の怒りを買い、滅亡した世界で死ぬことも叶わず永久に生き続けることを課せられる。

まだ存在の知られていなかったVolume 1から彼女がナレーションを努めてきた理由や、壊れた月の謎がここに来て明らかになった。

彼女は世界の最初の人間であり、レムナントの魔女なのである。

「RWBY(ルビー)Volume 6」第3話 “The Lost Fable” より、レムナントの魔女セイラム

今回のエピソードで重要なのは、光の神(God of Light)のセリフの次の部分。

「If brought together, these four relics will summon my brother and I back to your world, and humanity will be judged. 」

レリックが集まる時、世界は終わるかもしれない。 

そのことを、セイラムは知っているのだろうか?

死ぬことを許されない彼女に残された最後の手段であるのは確かなのだ。

オズマが再びこの世界に現れたのは、世界の終わりを回避するチャンスを与えられたと言ってもいい。

「RWBY(ルビー)Volume 6」第3話 “The Lost Fable” より、セイラムとオズマと娘たち

束の間の平穏。

四人の娘たちが四季を象徴していそうなのは何を意味するのか。

二人で共に暮らせることはセイラムの切なる願いであったはずだった。

このあたりから、ルビーたちに伝わっている情報と食い違いを見せ始める。

戦いの始まりはちょっと唐突な気はしたけれど。

「RWBY(ルビー)Volume 6」第3話 “The Lost Fable” より、セイラムとオズマの戦い

壮大な夫婦喧嘩。

現在のオズピンの力は衰えているという。

本人によると四季の乙女に力を分け与えたからとの話だった。

それは本当だろうか。

「We finally had freedom...」 

セイラムが最後につぶやくセリフが切ない。

「RWBY(ルビー)Volume 6」第3話 “The Lost Fable” より、セイラムを倒す方法をジンに尋ねるオズマ

四季の乙女を探して味方に付ければ大きな戦力になるのは確かだろう。

でもそれでセイラムを倒せるかどうかは怪しい。 

オズマも転生を繰り返しながら模索してきたはずで、知識のレリックに尋ねてみたこともあるようだ。

その答えこそ、隠しておきたかったものかもしれない。

「You can’t.」

絶望的な言葉。

でもそれはそうだろうなという気はする。

光りの神の条件とは異なるからだ。

「If your kind has learned to live in harmony with one another and set aside their differences, then we shall once again live among you, and humanity will be made whole again.」

考え方が合わないから排除するというのであれば、やっていることは相手と変わらない。

それではだめなのだ。

かと言って共に生きていくことは可能だろうか。

この事実を知った上で戦うことができるのか、まだ若いルビーたちに背負わせられるのかを懸念していたのかもしれない。

しかも時間は残されていない。

いったいどうしたらいいの、という気持ちでいっぱいのまま次回へ。

あとがき

次回は第4話 “So That's How It Is” 。

FIRST会員は11月18日から。

So That's How It Is - RWBY - Rooster Teeth

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