「赫のグリモア」はA-10(エーテン)による漫画作品。
別冊少年マガジンで2018年9月より連載を開始した。
魔獣あかずきんと契約して書の魔導士となった若葉に謎の訪問者。
相手は曾祖母茜の知人らしいのだが…
大麦若葉は「魔獣」赤ずきんと死闘の末に契約。彼女は絵を具現化する力で人々を守る「書の魔導士」の使命を曾祖母から引き継ぐ。そんな中あかずきんを捕らえるべく魔導士の組織『機構』(ゲゼルシャフト)が現れた。若葉はあかずきんを守ろうと『機構』と対立。逆にその素質を買われ、組織へとスカウトされたが…!?
(前回までのあらすじ:「赫のグリモア(2) (週刊少年マガジンコミックス)」より)
前回はこちら。
大麦茜の死の真相
慌ただしい一日を終えた若葉たちは、ようやく家に帰ることができた。
あかずきんとの出会いから魔導士の襲撃、『機構』との接触と立て続けに起こる出来事。
それまで何も知らなかった若葉の周囲で、急激に何かが動き出している。
彼女が曾祖母の後を継ぎ、魔獣との契約を交わした瞬間から、こうなることはある程度予測できたはずである。
ではなぜ大麦茜は彼女を後継者として選んだのか。
もともとそのつもりであれば、生前に何らかの話があったとしても不思議はない。
あかずきんを隠し部屋に封印していたことや自身の絵を魔筆で描いていたことも含めて、この点は気になるところ。
できれば普通の生活を送らせてやりたかったと考えている節もあったので、これは緊急事態なのだろう。
今回はこれらの事情が茜本人(絵)の口から語られる。
彼女が天寿を全うできたなら、若葉のもとに遺言状は届かないはずだったという。
どうやら魔導士狩りをしている犯罪組織『兄弟団(フラタニティ)』の手によって命を落としたらしい。
彼女の絵が描かれたのは若葉が才能の片鱗を見せた時期と重なるのだろうし、任せられるのは他にいないと考えているあたり、あかずきんに対しても大事に思っている様子が窺える。
もし若葉が十分に成長する前にその時がやってきたら、と考えると、『機構』が接触を図ってきたのも生前の茜との打ち合わせ通りなんだろうね。
組織による保護と、能力不足と判断した場合には権限を移譲する手筈にもなっていたのではないか。
結果として、若葉は『機構』の一員として『兄弟団』と戦うことになっていくのだろう。
才能はあっても初心者である若葉には基礎から学ぶ機会は必要だし、茜(絵)がずっと側に付いているわけにもいかないだろうし。
絵の保持期限はまだ言及がないが、描く者の魔力によるのかもしれない。
『機構』のシステムなどは次回以降を待つとして、早速楽しそうな新キャラが登場した。
彼女は羽生乃恵瑠(はにゅう のえる)。
見習い魔導士の主席であり、竜胆にあこがれていそうな様子。
この子が若葉に対抗していろいろやらかしてくれるんじゃないかと期待している。
いい顔するんだこれが。
学園編みたいな雰囲気もあるけど、どうなるか。
今月号から期間限定でコミックDAYSのもっとプレミアムプランでも読めるようになった。(6月初旬終了)