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2019年4月に読んだおすすめ漫画まとめ

2019年4月に読んだおすすめ漫画まとめ

2019年4月に読んだ中で、おすすめの漫画をいくつか紹介する。 

注目作はクライマックスを迎えた「やがて君になる」。

 

前回はこちら。

「人形の国」4巻(弐瓶勉)

遺跡層に覆われた巨大な人工天体アポシムズ。

地上の覇権を狙うリベドア帝国に故郷を滅ぼされたエスローたちは、復讐のため旅を続けている。

4巻は、タイターニアの腕を奪ったイルフ・ニクの王カジワンが禁断の地とされる恒差廟(ごうさびょう)へ向かう。

彼の目的は、この地域の天候調整装置ウメをリベドア帝国の首都に落とすことであった。

かくして3つの勢力が恒差廟に集結することになる。

墜落までの緊迫感とAMBの争奪戦が熱い。

「人形の国」(弐瓶勉)4巻より、ウメ落下まで10秒
(「人形の国」4巻より)

タイターニアの要求が無茶振りっぽい。

今後カジワンが無視できない勢力に成長しそうな雰囲気で目が離せない。

「春とみどり」1巻(深海紺)

中学時代の親友の葬儀で出会った、彼女と瓜二つの女の子。

雪平みどりは、親類の人々の中で居心地の悪そうなその子に思わず一緒に暮らそうと提案するのだった。

「春とみどり」(深海紺)1巻より、みどりと春子の出会い
(「春とみどり」1巻より)

ぎこちなく始まる二人の同居生活をつなぐのは、お互いが知らないつぐみとの時間。 

春子は明るい性格で年齢のわりにしっかりしていてもまだ子供で、彼女の居場所をつくるために変わろうとするみどりと二人の成長を描いていく。

「五等分の花嫁」9巻(春場ねぎ)

学年一位の秀才が、家庭教師として教えることになった相手は、同級生の五つ子たち。

5巻は、新学期を前に一花が家賃の分担を提案する。

これによってアルバイト探しが急務となるが、むしろこれで公平なスタートラインに立ったと言えるだろう。

早くも決めたのは二乃&三玖。

フータローの働くケーキ屋を狙うが…

「五等分の花嫁」(春場ねぎ)9巻より、アルバイト先を選ぶ姉妹たち
(「五等分の花嫁」9巻より)

ここ最近の二乃がすごくいい。

姉妹の中では一番不利な立場にあるのだけど、そのことを自覚しつつ正面から向き合おうとするところは応援したい。

そして、一花は自滅する流れかな。

「化物語」5巻(西尾維新、大暮維人)

吸血鬼に魅入られた少年とその周囲に起こる怪異を描く物語。

5巻は、神原駿河に起こった怪異の事情を聞いた阿良々木が忍野のもとに彼女を連れて行く。

戦場ヶ原の側にいたいという、その願いの裏にある欺瞞を忍野は見抜いていて… 

「化物語」(西尾維新、大暮維人)5巻より、腕一本で解決するなら安い代償
(「化物語」5巻より)

その振れない厳しさはだからこそ頼りになる。

現実的な解決方法は神原の左腕を切断するか、阿良々木が命を差し出すかのどちらかだという。

二人は第三の解決方法を模索し戦いを繰り広げる。 

「青の島とねこ一匹」1巻(小林俊彦)

瀬戸内海の島へ教師として赴任した中村草太。

彼を迎えてくれたのは、下宿先の家の一人娘・青と猫のミケだった。

どうやら、父親である白神先輩は留守でいつ戻るのか分からないらしい。

「青の島とねこ一匹」(小林俊彦)1巻より、10年振りの再会
(「青の島とねこ一匹」1巻より)

10年振りに再会した青は見違えるほど成長していて、彼女との同居生活に戸惑うのである。

ちなみにこのミケがデキる猫で、送り迎えはもちろんのこと、迷子になった草太を見つけ出して案内してくれたりする。

もしやこちらが先輩か?  と思ったりもしたがそこまでファンタジーでもないらしい。 

「異世界おじさん」2巻(殆ど死んでいる)

17年振りに異世界から帰還したおじさんと、彼を引き取ることになった甥のたかふみの日常コメディ。

2巻の表紙は氷の一族の末裔メイベル。

伝説のドラゴン・魔炎竜の封印を唯一可能にする凍神剣の守護者であった。

「異世界おじさん」(殆ど死んでいる)2巻より、メイベルのその後
(「異世界おじさん」2巻より)

ある意味おじさんのおかげで引きこもり生活を脱した彼女は、冒険者として生きていくことを決意する。

おそらくはエルフのツンデレさんと一緒に周囲でよく見かけることになるだろう。

「幼女戦記」13巻(カルロ・ゼン、東條チカ)

統一歴1920年代、帝国と周辺諸国の戦争において、幼少ながら「ラインの悪魔」として恐れられた将校がいた。

13巻はアレーヌ市街戦。

帝国にとって西方方面軍の兵站を支える鉄道網の要衝であるが、もともと共和国寄りの土地柄なこともあり、反旗を翻した市民やパルチザンも含むことが考えられる。

長期化すると前線が干上がるため、迅速な作戦が必要であった。

問題となるのは「非戦闘員」が市内に存在しないとの解釈を引き出すこと。

「幼女戦記」(カルロ・ゼン、東條チカ)13話より、アレーヌ市街戦に挑む203航空魔導大隊
(「幼女戦記」13巻より)

大規模作戦が不可能とみて遅延戦闘を図ろうとする共和国に対し、ターニャ率いる第二〇三航空魔導大隊は法の抜け道を狙うのである。

今月始めに投稿されたツイートで少佐が女装との情報があったが、これはエイプリルフールのためのものだろうと思っていた。

まさか更に華やかに現実のものになるとは。

「アクロトリップ」2巻(佐和田米)

魔法少女ベリーブロッサムのことが大好きなオタクJCが、推しを輝かせるために悪の組織で奮闘するコメディ作品。

2巻は、風邪を引いたクロマの代理で地図子が変身デビュー。

クロマ自身のデザインしたコスチュームで、参謀ダンテとして華々しく活躍するするはずが… 

「アクロトリップ」(佐和田米)2巻より、フォッサマグナ参謀ダンテ変身デビュー
(「アクロトリップ」2巻より)

途中で遭遇した父に魔法少女と間違われ動揺してしまう。

ベリーブロッサムとの戦いまでたどり着けるのか。

クロマとマシロウが新人時代のエピソードも収録。

「ゆるキャン」8巻(あfろ)

オフシーズンに一人でキャンプをすることが好きな志摩リンと、富士山を見るためにキャンプ場にやってきた各務原なでしこ。

二人の出会いからゆるく始まるまったりキャンプ生活の輪。

8巻は、クリスマス以来の合同キャンプとして伊豆へ出発する。

今回は「チビイヌ子」こと犬山あかりも参加、さらに賑やかな道中になった。 

「ゆるキャン△」(あfろ)8巻より、なでしことチビイヌ子は相性バツグン
(「ゆるキャン△」8巻より)

なでしことは相性よさそうだね。

リンのバイクのメンテにあたっての家族のエピソードもよかった。 

「やがて君になる」7巻(仲谷鳰)

「好き」を口にしてからすれ違いが続いている侑と燈子。

誤解は解けないまま2年生は修学旅行へ。

7巻では沙弥香がついに告白を決意する。

と同時に「思いを伝える。その時は、もう来ている」は3人それぞれが自分の気持に向き合うことも意味していた。

「やがて君になる」(仲谷鳰)7巻より、燈子に思いを伝えた沙弥香
(「やがて君になる」7巻より)

カフェの店長・都にもひと目で見抜かれた程度にはわかりやすい沙弥香の気持ちに、燈子が気付いていないわけもなく。

牽制されつつも踏み込んだ沙弥香のモノローグ「育ち続けて胸を破った言葉は、たしかに燈子に届いたんだ」がよかった。

次の8巻で完結との予告ページも収録。

最良の形で締めてくれだろうとの安心感はある。

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