「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
13話は、五行町にあったとされる要石にまつわるエピソード。
中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通ると大正時代へ。そこで出会った陰陽師・摩緒(まお)による菜花=「妖」説の謎を解くために彼と行動する事に。菜花は摩緒と同じ蠱毒"猫鬼"に呪われた可能性あり。猫鬼(びょうき)の行方を追うため事故現場の歴史を調べた菜花は猫鬼らしき目撃情報を発見したが――!?
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)13話 ―要石―」より)
前回はこちら。
五行町の要石
菜花の暮らす五行町の文献に登場する大きな猫の姿。
関東大震災の燃え盛る炎の中で目撃されたその存在は、摩緒たちの追う猫鬼なのだろうか。
そして、菜花が事故当時に見た妖怪との関連とは?
彼女のかすかに残る記憶の中の姿とは違うようでもあり…
クラスメイトの白羽くんの調べたところによると、町のどこかにあった要石が震災後に消失、跡に大きな穴が残ったという。
どのくらいの深さの穴なのかは分からないが、石だけがそっくり無くなった感じだろうか。
今回はこの要石をめぐる事件が描かれる。
摩緒たちの住む時代にはまだ石は存在し、地元の人たちに奉られていた。
震災が近付くこの時期、町でも細かい地震が起きていて、そんな中で奇妙な話を聞くのである。
摩緒の患者が、要石のあったあたりに今までなかったはずの洋館が建っているのを発見したらしい。
裏山が崩れたことと関係していて突如現れたとするなら確かに気になる出来事だ。
そして、結界に囲まれた地域の広さはどのくらいなのだろうか。
今まで商店街周辺くらいに考えていたが、もっと広範囲なものとして捉える必要がありそうだ。
商店街の両端のゲートが結界の縦の端だとして、横はひと区画くらいはあるのかもしれない。
菜花だけが通れる一箇所を除けば世界は一応つながっているみたいなので、確かなところが不明なのである。
さて例の洋館であるが、どうやら摩緒の存在を知るものの仕業のようであった。
これは罠なのか?
あるいは、要石が何かを封印しているものである可能性も考えられる。
菜花の時代に伝わる吸血魔事件がこれを復活させるために起こったとしたら。