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「赫のグリモア」14話(A-10)新たな魔導士の誕生

「赫のグリモア」(A-10)1巻より、魔導書を手に入れた乃恵瑠

「赫のグリモア」はA-10(エーテン)による漫画作品。

別冊少年マガジンで2018年9月より連載を開始した。

14話は、『機構』に新しい魔導士が誕生することになった。

大麦若葉は「魔獣」あかずきんと契約し、「書の魔導士」の使命を曾祖母・茜から引き継ぐ。魔導士の組織『機構』(ゲゼルシャフト)に加入し、魔導士を襲う組織『兄弟団』(フラタニティ)と戦う事を決意した若葉。が、その矢先『兄弟団』団長と戦闘になり破った。

(前回までのあらすじ:「赫のグリモア(3) (週刊少年マガジンコミックス)」より)

 

前回はこちら。 

新たな魔導士の誕生

訓練中の若葉を狙った『兄弟団』の襲撃に不審な点を感じた星河管理官は、『機構』内部の調査を進めていた。 

情報が敵に漏れている疑いがあったためである。

仙波団長は明らかに若葉をターゲットにしていたし、手薄になるタイミングで待ち伏せていたように見える。

内通者がいると考えるのが自然であるが、なるべく考えたくない事態であるのも確か。

「赫のグリモア」(A-10)1巻より、『機構』の魔導士の中に内通者がいる?
(「赫のグリモア」14話より) 

今まで気付くような材料がなかったのだとすれば、これから動きが本格化してくるのかもしれない。

『兄弟団』のメンバーもいい具合にサイコパス揃いのようだし、両者の間で激戦が繰り広げられていくだろう。

対する『機構』側の戦力は如何ほどなのか、敵を跳ね返すだけのものを持っているのかどうか気になるところである。 

現在訓練中の従徒(スクワイア)たちの成長も待ち望まれる。

「赫のグリモア」(A-10)1巻より、『機構』に魔導書を納入する羽生財団
(「赫のグリモア」14話より) 

書の魔導士になるためには魔導書と契約する必要があるが、それ自体が貴重なもので数にも限りがある。

引退した魔導士から引き継ぐか、新たに発掘するか、人工で製造するかのどれかになるだろうか。

魔導書を専門に扱う業者も存在していて、その最大手が羽生財団なのだという。

乃恵瑠たちの実家である。

「赫のグリモア」(A-10)1巻より、魔導書の希少度ランク
(「赫のグリモア」14話より) 

発見された魔導書もさらに希少度で価値が分かれている。

「人語を解し歴史に名を残すほど希少度は高く…」とあるが、どの書が選ばれるかは個人の才能や将来性によるものなのか、それとも成長次第でより強いものと契約するチャンスがあるのだろうか。

星河管理官の話しぶりだと、組織が所持している魔導書は全て契約済みで、新たな魔導士が生まれるかどうかは新規の書に掛かっているようだ。

各国そのような状態だとすれば業者の立場も強くなっているのかも。

希少度に関してはトレーディングカード風の一覧が分かりやすかった。

訓練も受けていない、事情も知らない素人が、いきなりURを引いちゃって曲がりなりにも制御してみせたわけだ。

注目を集めてしまうのも無理はない。

「赫のグリモア」(A-10)1巻より、羽生家を出る決意をする乃恵瑠
(「赫のグリモア」14話より) 

今回、納入された魔導書の契約者の第一号として、乃恵瑠が選ばれた。

従徒の主席として誰よりも努力してきた彼女がついに報われることになったのである。

新人魔導士として、若葉の先輩として自分の道を見出した彼女の決意とは?

 

単行本3巻は2019年12月9日に発売。

 

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