「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
28話は、怪しい男に連れ去られた貂子を救出に向かう摩緒たち。
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通り大正時代へ。そこで出会った陰陽師・摩緒(まお)と同じ蠱毒・猫鬼に呪われている事が発覚。2人は猫鬼を追う中で摩緒の兄弟子・百火(ひゃっか)と遭遇。彼から摩緒は秘法を受け継ぐための生贄で師匠の娘・紗那を殺した容疑があると知る。そんな中、新たな事件が…
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)28話 ―朽縄―」より)
貂子の救難信号
診療所の片付けをしている摩緒たちのもとに、かわいい訪問者が現れた。
見た目は愛らしいが、和んでいる場合ではないようで…
摩緒にはその意味が分かっているようだけれど、乙弥はどっちだろうか。
これは貂子からの緊急連絡用の術であり、即座に反応しているところを見ると以前にも使用されたことがあるのだろう。
彼女との出会いもこれがきっかけだったりしたのかもしれない。
出先から戻らない女給仲間を心配して探していた貂子に声をかけた男は、最近噂になっている行方不明事件の犯人である。
新たな標的にされた彼女に危険が迫っていた。
とは言っても男自身は甘やかされた裕福な家の道楽息子で、それだけなら単独でも切り抜けられた可能性もあるが、もう一人の方が危険人物っぽい。
初登場時の貂子の眼と名前の印象から人外っぽいなとは思っていたけど、実際はもっと獣寄りの眼だった。
本来の姿は摩緒たちに知らせた妖(分身?)に近いんだろうね。
そして問題の、犯人・茨木種彦の用心棒か食客といった感じの男。
その摩緒や百火に近い特徴の見た目から、900年前の事件の関係者であることが予想される。
具体的には摩緒の兄弟子の一人なのではないかと思われたが、いまいち反応が薄いので定かではない。
朽縄と名乗るこの男の顔に、摩緒は見覚えがあるようなのだが…
兄弟子ではないけど屋敷に出入りしていた関係者、あるいは男の顔は覚えない性格のキャラ、あるいは摩緒の雰囲気が変わっているので気付いていない、あるいは想定している人物の血縁者、のどれかだろうか。
邪魔者を排除することに躊躇がなさそうな点が油断できない相手だ。
植物を操る力で菜花たちを人質に取られたりしたら厄介だね。
単行本3巻の発売日は2020年1月17日。