「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
36話は、久々に摩緒の診療所を訪れた菜花。
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通り大正時代へ。そこで出会った陰陽師の摩緒(まお)と同じ蠱毒・猫鬼に呪われている事が発覚。さらに行動を共にする中で、摩緒が秘法の生贄で師匠の娘を殺した容疑がある事を知る。一方、京都で古巣の御降家を名乗る集団がいると発覚。物語は新展開へ――
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)36話 ―雨の訪問者―」より)
雨の中の訪問者
立て続けに起こった式神の襲来を退けた摩緒たち。
このまま収まるとは思えないが、百火の姿がないところを見るとひとまず解散したようである。
そこへ現れたのが準備万端整えた菜花。
再び水属性の刺客と戦うことになっても大丈夫なように、覚悟をしてきたのであった。
空回りでもこの性格は心強い。
相手が異形であっても大いに活躍してくれるだろう。
ただ、武器を持つ敵と当たることになればまだまだ心配なのである。
ここはやはり身を守る術を摩緒に教わるのもいいかもしれない。
今回は、摩緒の診療所に往診の依頼が来るのだが…
寝たきりの息子を診てほしいというもので、母親も弱っていたため中で休ませることにしたのである。
これが摩緒の留守を狙うための罠だった。
目的は彼の命を永らえるための蠱毒の壺。
すでに2度も失敗しているので、より確実な手段を選んできた。
一方、丸腰で診察に出かけた摩緒は槍を持つ式神に襲われる。
相手も摩緒周辺の調査をしてきていると見ていいのかな?
最初の襲撃では生きていれば連れて来い程度だったのが、だんだん手の込んだものになっている。
かつて猫鬼を追い込んだのは、その体を貫いた槍の傷が大きかったのではと思われる。
今また現れた槍使いは当時も戦った者なのか?
摩緒の記憶にはないのを見ると比較的新しい式神なのだろうか。
御降家を名乗る連中が、なかなか侮れない存在であるのは確かなようだ。