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「MAO」39話(高橋留美子)御降家を名乗る者

「MAO」(高橋留美子)39話より、御降家の実力者・真砂

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

39話は、御降家にいた水属性の術が得意な弟子の思い出。

 

前回はこちら。

これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――

中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はひょんな事から大正時代に漂流。陰陽師の摩緒(まお)と出会う。同じ「猫鬼の呪い」にかかる摩緒は寿命を操る秘法を受け継ぐ生贄らしく5人の兄弟子から狙われているようだ。そんな中、謎の刺客にやられた摩緒。が、菜花の血を輸血し一命を取り留める。刺客を放つ黒幕の正体とは――

(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)39話 ―真砂―」より)

御降家を名乗る黒幕の正体とは

御降家の弟子たちの中で、水属性を持ち真の後継者と呼ばれるほどの実力者と言えば、摩緒には思い当たる人物がいた。

まだ弟子入りしたばかりの頃、修行場の一つにしている北の浜で会った姉弟子・真砂(まさご)である。

五色堂に呼ばれるなら彼女以上の術者はいないとまで言えるほどだという。

「MAO」(高橋留美子)39話より、真砂と摩緒の出会い
(「MAO」39話より) 

それでいて驕ることもなく、初対面の摩緒を気遣う言葉を掛けてくれた優しい人だった。

御降家の中が恐ろしい所だと認識しているようで、摩緒の未来に何が起こるのか予感していたのだろう。

この時に真砂が見せたのは玄武を召喚する術。

要石の事件の際、摩緒が猫鬼の復活を想定して使用した取って置きの技である。

そんな彼女を差し置いて後継者に選ばれるのはやはり不自然だし、生贄に過ぎなかったとの話がいよいよ現実味を帯びてくる。

紗那との結婚が前提となっているのであれば、ややこしいことにもなり得るが。

「MAO」(高橋留美子)39話より、百火の新しい商売
(「MAO」39話より) 

五色堂のメンバーであるならば殺るか殺られるかの関係となるわけなので、人柄どうこうの問題ではないかもしれない。

だが、灰丸や藻久不に対する仕打ちや今回の襲撃の黒幕とも考えにくい。

百火は割とあっさり受け入れそうだけど。

しばらく顔を出さない間に新しい商売としてうどん屋を始めるようだし、このへんはさすがにたくましい。

実はご近所さんになってたりして?

「MAO」(高橋留美子)39話より、御降家を名乗る者と対峙する華紋
(「MAO」39話より) 

一方、京で御降家の噂を調査していた華紋は拠点への潜入に成功するのだが、そこで待ち受けていた人物とは何者なのか。

いきなり乗り込んでいって無事に帰れるのかが心配だけれど、実力が見られるのは楽しみだ。

かつて修行場のあった浜の沖で、おそらく結界に囲まれた建物であることが示唆されている。

 

単行本5巻の発売日は2020年8月18日。

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