「あやかしトライアングル」は矢吹健太朗による漫画作品。
2020年6月より週刊少年ジャンプで連載を開始した。
12話は、二ノ曲先輩がすずにとある宣言をするのだが…
『ToLOVEる』矢吹健太朗最新作!
不思議な妖怪「妖(あやかし)」がいる日本。妖と戦う忍者「祓忍」の風巻祭里は、幼なじみで妖が好きな少女・花奏すずを守るべく日々妖と戦う。だがそこに猫の妖シロガネが現れて...? 妖の禁術で女の子になってしまった祭里。幼馴染のすずを妖から守れ!
(あらすじ:「あやかしトライアングル」(矢吹健太朗)より)
前回はこちら。
二ノ曲先輩の恋
祭里の祓忍仲間の二ノ曲先輩は、見た目こそ周囲に怖いと思われがちだが、真面目で心根の優しい好人物である。
いつも式鬼のポ之助と一緒にいて、仲の良さそうな姿が目撃されている。
そんな彼を見込んでシロガネとの関係の参考にしようと、すずが相談を持ち掛けたことがあった。
女子に免疫のない先輩は、どうやらそれで彼女に惚れてしまったらしい。
どちらかというと祭里の方に行くことを期待していたのだけど、これはこれで面白い展開になってきた。
今回は、二ノ曲先輩の恋の行方に絡めて新キャラが登場する。
現状、すずの恋愛対象は祭里ただ一人なわけで、ここから逆転するには一筋縄では行かないはず。
そもそも候補に入ることすら難しそうである。
それでも、先輩の性格なら諦めずに向かっていくのだろう。
自分の気持ちに気付いて最初に祭里へ報告する配慮にも好感が持てる。
すず本人には何やら誤解されたようだけども、いいところを見せるという点ではむしろ良かったのではないだろうか。
彼らの学校に訪れた歌川画楽は、旅をしながら気ままに絵を描いているという放浪画家。
ルーの話によると日本を代表する有名画家の一人とのことで、校長先生たちにも歓迎されていたくらいである。
その正体は妖であり、描いた絵を具現化できる能力の持ち主。
しかもシロガネのことを王として慕っているような様子も見られる。
シロガネ自身はあまり会いたくないようなので、純粋なものではないかもしれないが。
実力の程もかなりのもので、封神の巻物の奪還とシロガネの復活を目論んでいる。
再び妖の王として君臨させるのが目的か、それとも下剋上を成功させ名を揚げようとしてるのか。
いずれにしても祭里は彼にとって邪魔な存在になるだろう。
画材の墨つながりで触手の妖(たこ)を呼び出す手際はさすがだった。
絶体絶命のピンチに、戦況を覆すことができるとするならこの人か。
二ノ曲先輩に最大の見せ場がやってきた。
有言実行でかっこいい姿を見せつけて欲しい。
単行本2巻の発売日は2020年12月4日。