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「MAO」68話(高橋留美子)海中の社からの脱出

「MAO」(高橋留美子)68話より、社の奥から現れる幽羅子

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

68話は、集結した摩緒たちの前に幽羅子が現れて…

 

前回はこちら。

これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――

中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はある門を通り大正時代に漂着。同じ「猫鬼の呪い」の陰陽師・摩緒(まお)と出会う。彼は寿命を操る秘法を継ぐ為に必要な生贄で、5人の兄弟子に命を狙われている。怨敵・不知火との闘い。彼曰く水の姉弟子・真砂の死で後継者争いの呪いは彼に移った模様。謎も残る中、幽羅子とも再会!

(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)68話 ―朽ちない亡骸―」より)

つい先日、紫綬褒章を受賞されたとのこと。おめでとうございます。

全員脱出成功

菜花や夏野も駆けつけ、本殿の奥に集結した摩緒一行。

彼らは邪気を放つ本体である幽羅子を目の当たりにするのだった。

夏野は彼女の存在は知らないようだが、邪気には見覚えがあるという。

御降家が滅んだ日の夜も現れていたらしいのである。

「MAO」(高橋留美子)68話より、菜花を助ける摩緒を見つめる幽羅子
(「MAO」68話より) 

紗那を依代としていた呪いの本体が、彼女の死を境に瓜二つの姿の幽羅子として顕現した点について、重要な証言を得られる可能性がある。

何者かが幽羅子を利用して転覆を図ったのか、あるいは幽羅子自ら望んで自由を得たのか。

今回の接触で少しは明らかになるかとも思ったが、そんな悠長な事態ではなかったらしい。

摩緒たちの切り札である土の術者・夏野を真っ先に排除しようとするあたり、的確に状況を把握しているようで侮れない相手だ。

摩緒が気にしている菜花を興味深げに見つめるが、猫鬼の力が眠っていることに気付いたのか、それとも単なる邪魔な小娘に映ったか。

「MAO」(高橋留美子)68話より、海上に逃れる摩緒たち
(「MAO」68話より) 

冷静に考えれば、全員無事に帰還できたことは十分な成果だろう。

やはり対決するなら陸の上にしたいところ。

菜花が土属性という点も活かせる方法を模索するのがよさそうだ。

その場合は金の術者も出て来るかもだが。

「MAO」(高橋留美子)68話より、夏野は紗那の死の場面に立ち会っていた
(「MAO」68話より) 

そして、幽羅子の存在を知った夏野は、900年前の事件について重大な情報を握っていた。

彼女は紗那の死の場面を目撃した一人らしい。

それは果たして幽羅子誕生の瞬間なのだろうか?

何より、摩緒が殺したのではないことを知る証人だということになる。

 

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