「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
68話は、集結した摩緒たちの前に幽羅子が現れて…
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はある門を通り大正時代に漂着。同じ「猫鬼の呪い」の陰陽師・摩緒(まお)と出会う。彼は寿命を操る秘法を継ぐ為に必要な生贄で、5人の兄弟子に命を狙われている。怨敵・不知火との闘い。彼曰く水の姉弟子・真砂の死で後継者争いの呪いは彼に移った模様。謎も残る中、幽羅子とも再会!
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)68話 ―朽ちない亡骸―」より)
高橋留美子先生が秋の紫綬褒章を受賞致しました! 以下、コメントです。
— 【公式】少年サンデー編集部 (@shonen_sunday) November 1, 2020
身に余る褒章をいただき驚きもありましたが、しみじみと喜びを感じております。これを励みに今後ますます努力を重ね、読者の皆様が気楽に楽しめる漫画をお届けし続けたいと思っております。ありがとうございました。
高橋留美子
つい先日、紫綬褒章を受賞されたとのこと。おめでとうございます。
全員脱出成功
菜花や夏野も駆けつけ、本殿の奥に集結した摩緒一行。
彼らは邪気を放つ本体である幽羅子を目の当たりにするのだった。
夏野は彼女の存在は知らないようだが、邪気には見覚えがあるという。
御降家が滅んだ日の夜も現れていたらしいのである。
紗那を依代としていた呪いの本体が、彼女の死を境に瓜二つの姿の幽羅子として顕現した点について、重要な証言を得られる可能性がある。
何者かが幽羅子を利用して転覆を図ったのか、あるいは幽羅子自ら望んで自由を得たのか。
今回の接触で少しは明らかになるかとも思ったが、そんな悠長な事態ではなかったらしい。
摩緒たちの切り札である土の術者・夏野を真っ先に排除しようとするあたり、的確に状況を把握しているようで侮れない相手だ。
摩緒が気にしている菜花を興味深げに見つめるが、猫鬼の力が眠っていることに気付いたのか、それとも単なる邪魔な小娘に映ったか。
冷静に考えれば、全員無事に帰還できたことは十分な成果だろう。
やはり対決するなら陸の上にしたいところ。
菜花が土属性という点も活かせる方法を模索するのがよさそうだ。
その場合は金の術者も出て来るかもだが。
そして、幽羅子の存在を知った夏野は、900年前の事件について重大な情報を握っていた。
彼女は紗那の死の場面を目撃した一人らしい。
それは果たして幽羅子誕生の瞬間なのだろうか?
何より、摩緒が殺したのではないことを知る証人だということになる。