「さよなら私のクラマー」は新川直司による漫画作品。
月刊少年マガジンで2016年5月より連載を開始した。
54話は、関東大会進出に王手が掛かったワラビーズ。
前回はこちら。
2021年4月に「さよならフットボール」と一緒ににアニメ化されることが発表されている。
埼玉王者まであと少し
県予選決勝リーグ第2戦、この試合に勝てば浦和邦成戦を前に関東大会進出が決定的になる。
相手の埼玉芳花は守備に定評があるチームらしく、先の浦和戦でも1失点に抑えた実績があるようだ。
対するワラビーズは周防・曽志崎・菊池・御徒町らのレギュラー陣を温存して挑むことになった。
そんな彼女らに監督からの指示は「力でねじふせろ」というもの。
分かりやすくてよいね。
ベタ引きしてくる相手に主力を欠いた状態で攻略するためには、田勢や恩田の奮闘が必要なのはもちろん、新戦力の活躍にも期待したいのだ。
合宿では1年生たちの適応力の高さも見られたが、実際に大会に入ってからあまり起用できずにいたと思う。
レギュラー争いをさせてターンオーバーで行くと決めてはいたものの、期間の短さと戦術への馴染み具合からいつものメンバー中心になっていた。
そこで今回は休養と経験のために入れ替えてみたというところ。
偵察されていた分、相手の対策を外す目的もあるだろう。
興蓮館戦の時もそうだったけど、田勢の司令塔はうまく機能するね。
いろんなポジションを経験してきて戦術理解もしっかりしている彼女には適任のようだ。
前年の浦和戦では「こぢんまりしてるけど器用な選手」との評価で弱小校に入ったことを惜しまれていたけれど、敵として脅威な存在へと認識を改められているのが感慨深い。
初登場の1年生・福浜との相性もよさそうだし、ワラビーズの攻撃の幅が広がって今後が楽しみになってくるね。
3年生がいない分、あと1年は大きな戦力ダウンもなく強くなることが期待できるし。
恩田希が、周防すみれが、全国を舞台に度肝を抜いてくれる所を見てみたい。
今号の最終ページにおいて、次回で最終話を迎えることが発表された。
ここから先は、すでに戦ってお互いを認めあった相手との再戦を描くことになるので区切りとする事は分からなくはないんだけど、あと1話というのはびっくりした。
いずれ続編があるのかどうか、まだ選択の幅があるところでの終わり方だね。
実際に次を読んでみなければなんとも言えないけれど。
完結の単行本14巻は2021年4月1日に発売!