「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
69話は、紗那の死と邪気の関係について夏野が証言する。
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はある門を通り大正時代に漂着。同じ「猫鬼の呪い」の陰陽師・摩緒(まお)と出会う。彼は寿命を操る秘法を継ぐ為に必要な生贄で、5人の兄弟子に命を狙われる。不知火は真砂より後継者の権利を継承。さらに彼女の亡骸をなぜか所持している事が発覚した。そんな、夏野から気になる証言が…
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)69話 ―紗那の心臓―」より)
夏野の見た紗那の死
御降家が滅ぶことになった事件の夜に、紗那の身に何が起こったのか、そして幽羅子はなぜ表に現れたのか。
現在も続く因縁の謎について、夏野の証言から新たな事実が浮かび上がった。
ここまで分かっているのは、宝物殿の異変に気付いた摩緒が床に倒れている師匠と秘伝書を喰らう猫鬼を発見し、直後に不知火に斬り付けられたこと。
そのことで裏切り者として弟子たちから狙われることになったのである。
摩緒が猫鬼と戦っている頃だろうか、夏野は屋敷の庭に出ていた紗那に会ったという。
この時点で彼女がまだ生きていたとの情報はかなり重要だと思う。
では猫鬼が秘伝書を狙った理由は何なのか、摩緒の無実を知る紗那はどこまで関わっていたのか。
今となっては幽羅子に直接聞くしかないのかもしれない。
五色堂に呼ばれた者たちの、それぞれの話から導き出されるものは、彼らの中に黒幕はいないだろうという予測なのだが…
幽羅子が単独で画策できたものなのだろうか。
その過程で紗那を利用して、ということは考えられるが、他に手引したものがいる可能性もある。
気になるのは不知火の行動の時系列だけれどね。
摩緒を斬り付けた時には真砂から呪いを引き継いでいたと考えるのが自然かな。
海から戻ってきて、ひとまず一行は解散することに。
当面は再突撃できないだろうし、このところ出番のない百火あたりが何か持ち込んでくるだろうか。