「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
77話は、操られた摩緒を救うために菜花は奮闘するが…
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
15歳の黄葉菜花(きば なのか)は大正時代にて同じ「猫鬼の呪い」の摩緒(まお)と出会う。彼は陰陽師の名家・御降家の後継者5人が狙う生贄。未だ続く5人の兄弟子と想い人・紗那との因縁を清算する! 御降家由来の呪いを背負う加神双馬。彼は摩緒の敵・白眉側につき摩緒を操る事に成功。一行危機。が…菜花、活躍!
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)77話 ―捨て身―」より)
菜花の活躍で活路を見出す
刺した相手を操る傀儡の針で、白眉に利用されてしまった摩緒。
菜花の想定外の活躍で退きかけるも、この状態で連れて行かれると何をされるか分かったものではない。
この機を逃さず取り戻さなければならないのである。
ここまで菜花が戦えるとは思っていなかったようだが、その存在を認識していて消そうとしていた。
猫鬼の力を持っていることが知られれば、彼女もまた狙われることになるだろうね。
御降家を巡る戦いの渦の中にすでに組み込まれている。
菜花の場合は敵を敵として認識できる強さがあるし、経験を積めば摩緒よりも戦闘向きなんじゃないだろうか。
サブタイトルの「捨て身」は摩緒の攻撃を避けずに受けにいったことを指しているのだろうが、ここはむしろ彼女の判断のよさだと思う。
常人離れした身体能力と思い切りの良い性格に、これまでも何度となく救われてきたのだから。
しかしこの呪具、抜けば解けてしまうということは使う場面は限られるものだね。
使用者が術者ではなく普通の人間なのが利点と言えば利点か。
実際摩緒に躊躇させる効果はあったわけだし。
呪具の継承者、かがりと双馬は白眉の元へ。
明らかに敵意を示している相手に対する判断の甘さが、今回のように仲間を危険にさらしてしまうことを摩緒はそろそろ自覚したほうがいい。
これは帰ったらお説教タイムかな。