「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
78話、貂子経由で相談を受けた摩緒たちは人里離れた病院へやって来た。
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
15歳の黄葉菜花(きば なのか)は大正時代にて同じ「猫鬼の呪い」の摩緒(まお)と出会う。彼は陰陽師の名家・御降家の後継者5人が狙う生贄。未だ続く5人の兄弟子と想い人・紗那との因縁を清算する! 御降家の呪いを背負う加神双馬が兄弟子・白眉側に。摩緒が猫鬼化し危機になるも、菜花の活躍で摩緒は元通りに…!
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)78話 ―夜歩く患者―」より)
新たな土の事件発生か
白眉たちとの戦いから戻った摩緒たち。
それぞれ軽傷で済んだのは幸いだったが、その反省が双馬を救えなかったというのでは報われない結果なのではないか。
せっかく撃退したのに勝負に負けちゃったみたいな空気になってるけど。
菜花も百火も、もっと怒っていいと思う。
とは言え、悪いのは双馬だし今さら摩緒の性格が変わるわけでもないだろう。
問題は次に会った時にどうするのか。
裏切りと呪いの責任はきっちり取ってもらわないとね。
新たな事件は再び貂子からもたらされた。
夜な夜な病室を抜け出す患者の話で、朝になるとなぜか泥だらけになって帰ってきているというのである。
不気味なのは、入院してから一度も食時を取っていないこと。
周囲には民家も畑もなく、どうやって命を繋いでいるのか、目的は何なのかも分からない。
妖の類に憑かれているのかもしれず、あるいは術をかけられていることも考えられる。
やはり泥の部分が気になるところかな。
土門事件の時と違ってまだ具体的な被害が出ていないけれど、人里離れた病院での出来事だけに関係者が不安になってしまうのも仕方のないことだろう。
そして、例によってこの場所に夏野も現れるのである。
彼女と事件の関係は不明ながら、土関連の事件を追っていると見ていいと思う。
探しているのは自身の弟子だったり、御降家関係者だったりとかで、知られたくない秘密を持っていそうだ。
以前も華紋に詮索しないよう釘を刺している場面があった。
それは大五につながる何かなのだろうか?
このタイミングで再会したのも何かの縁だし、菜花に稽古をつけてもらったら。