「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
79話は、依頼を受けた先で偶然再会した摩緒と夏野。
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
15歳の黄葉菜花(きば なのか)は大正時代にて同じ「猫鬼の呪い」の摩緒(まお)と出会う。彼は陰陽師の名家・御降家の後継者5人が狙う生贄。未だ続く5人の兄弟子と想い人・紗那との因縁を清算する! 兄弟子・白眉との一戦を終えた摩緒。彼は土の気を発する入院患者の怪異を捜査する中、土の姉弟子・夏野と再会し――…
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)79話 ―百年目―」より)
夏野を呼ぶ声
夜な夜な病室を抜け出す奇妙な患者の調査をするためやって来た摩緒たちの前に現れた夏野。
土の術による呪いが使用されているらしい事が原因のようだ。
むしろ彼女もそれを調べに来たと見える。
同じ属性の術を使う者としての興味もあるかもしれないが、特定の何かを探しているような気がするのである。
今回はそのあたりに関わるエピソードになりそうだ。
五色堂の一件から、彼女が何を目的にして何をしてきたのか。
現時点での少ない情報からは、後継者候補呪殺事件の真相と大五の反魂の方法を探っていたのでは予想していた。
ただ、900年も経った今では生への執着など無くなっているのではとも思う。
敵がまだ生きているとするなら復讐の道はあるだろうけれど。
その過程で、彼女は人ではないものとの関わりを持ったのではないか。
どこの誰とも知れぬ例の患者が行っていたのは、この地に夏野を呼び寄せるための手段だった。
それが何のためなのかよく分からない。
100年に一度の約束だというものが対価になっているのだろうか。
摩緒たちにも話せない事情なのかもだけど、100年前には再会すらしてなかったわけだし、これから変わっていく可能性はある。
そういえば夏野だけ髪の色が完全に入れ替わってるのも関係しているのかな。