「小さいノゾミと大きなユメ」は浜弓場双(はまゆみば そう)による漫画作品。
月刊モーニング・ツーで2019年5月より連載を開始した。
21話、始まりの神社でついに明らかになったノゾミたちの正体だが、残された時間はあとわずか。
ユメとの別れの時が近付いていた。
そして今回で最終話なのである。
前回はこちら。
目を覚ますと身長12cmの体になっていた女子高生・小岩望実(こいわ のぞみ)が命からがらたどり着いたのは、ひきこもニートの大久保由芽(おおくぼ ゆめ)が住むアパートの一室。 ”こびと” が力の弱ったことで発現した八百万の神であることを告げ、その封印を試みる ”大きいノゾミ” に対して、ノゾミはこびとを率いて反撃に出る――!!
(「前回までのあらすじ:小さいノゾミと大きなユメ」より)
ノゾミとユメに別れの時が
こびとたちを封印しようとする大きなノゾミに抵抗を試みるユメ。
だが、お互いの動機が彼女たちを守ろうとするためだったと知れば、それもかなわなくなる。
力が弱まっているこびとたちは、元ある場所に返してやらないと消滅してしまうおそれがあった。
そうは言ってもね。
これまで一緒に暮らしてきて家族同然に思っていたであろう相手が急にいなくなるのはつらいこと。
無かったことにされるわけではないけれど、二度と会えないかもしれないのである。
小さいノゾミやナエに過去の記憶が無かったのは、思い出せるものを持っていなかったからなのだね。
じゃあ、元の場所に戻ったらどうなるの?
ユメのことを忘れてしまうとしても不思議ではないだろうし。
ユメが引きこもり生活から立ち直る頃には別れが来るというのは予想されていたことだけれど、その姿を見守って欲しい気持ちはあって。
また新たな関係性が始まるのかなと考えていた。
ある意味その通りにはなったと言えるが思っていたのとはちょっと違ったなと。
共同生活を始めた当初はゴミ捨てのために外に出るのさえ大変だったユメが、今では大切な友達のために奔走している。
一番大きな壁はすでに乗り越えているんだよね。
ノゾミが見ていてくれるという支えがあったのは大きいけれど、たとえ姿が見えなくても側にいてくれると感じられるならば。
大きいノゾミがくれた手鏡に映るユメ。
多少デザインが違うのが気になるけど、以前神社に落ちていた物と同じと考えていいのだろうか。
小さいノゾミが付喪神のような存在と考えれば、この鏡に宿っていたとするのが自然だと思う。
この鏡を手元に置いている限りノゾミもずっと一緒に居られるということだろうね。
髪を切って凛々しくなったユメの頑張る姿を見守っていって欲しい。
そしてタッピーに新しい飼い主ができたのは安心した。
完結の単行本3巻は2021年3月23日発売!