「とんがり帽子のアトリエ」は白浜鴎による漫画作品。
月刊モーニング・ツーで2016年7月より連載を開始した。
47話は、ついに銀夜祭の会場の街へ到着した一行たちの様子。
前回はこちら。
魔法使いの祭り「銀夜祭」への出店を手伝うことになり、タータと行動を共にするココはクスタスに再会する。ココとタータが作った空を飛ぶ魔法器のおかげで動けるようになったクスタスだったが、育ての親であるダグダと旅立つ直前に襲われてしまう。ココたちは銀夜祭への道中に出店用の魔法器を披露し合うが、アガットは「銀夜列行」のために魔法を作っていたことを告白する。
(「前回までのあらすじ:とんがり帽子のアトリエ」より)
エズレストへ到着
銀夜祭の行われる島都エズレストに到着したキーフリーと弟子たち。
ここにはゾザ半島連合王国を統べる王の居城があるという。
祭りを控えた街は各地から訪れた人々で賑わっており、まるですでに当日を迎えたような雰囲気すら漂っていた。
それもそのはずで、本番を待ち切れない人々によって前夜祭が開かれ、「金夜祭」と名付けられるほど恒例となっている様子。
渡り星が見られた日から少しずつ集まってきて、通りにも屋台が増えていくというのだから、この銀夜祭がどれだけ大事に楽しみにされているかが窺われるのである。
今回はその特別感がコマ割りでも表現されている。
本の中の一場面のように描かれることは今までもあったが、コマの枠の中に世界が広がっていく描写は初めてかもしれない。
タータたちの待つテントを目指して前夜祭の街を進む様子は双六風になっていたし、これから起こる非日常のわくわくを予感させてくれる。
もちろん楽しい事ばかりではないはずだが、自分たち以外の魔法使いの技を見学できる貴重なイベントなのだ。
結託の日を記念した長く続くお祭りだけに警備は厳重だろうし安心できると思いたいところだが。
むしろこの城下で何かを企むとしたら、つばあり帽の方が危険なのでは?
彼らはどんな手を使ってくるのだろうね。
新たに登場した魔法器が興味深い。
複数のドアノブをぶら下げた小さな扉は持ち運びに便利そうだ。
ハリー・ポッターシリーズに出てくる魔法のテントのような、限られた空間を有効に利用するためのアイデアから生まれた道具なのだろう。
旅行の際に一つあれば重宝すること間違いなし。