「とんがり帽子のアトリエ」は白浜鴎による漫画作品。
月刊モーニング・ツーで2016年7月より連載を開始した。
22話は、魔法試験中に「つばあり帽」の襲撃にあったアガットたち。
その手から逃れキーフリーの元へ辿り着けるのか。
前回はこちら。
魔法使いを目指すことになったココは、魔法使い・キーフリーに弟子入りする。ある日、同じアトリエの弟子で努力家のアガットと試験を嫌っていたリチェが「第2の試験」を受けることに。受かれば、魔法使いではない人達の前で魔法を使う許可が下り、一人前に近付ける。訪れる者を拒む遺跡の試験に苦戦を強いられるアガット達。しかも、「つばあり帽」が現れて、試験官のアライラを連れ去ってしまった。
(「前回までのあらすじ:とんがり帽子のアトリエ」より)
新たな刺客
アガットたち試験組に魔の手が迫っていた頃、地上ではまだその気配はない。
キーフリーの課外授業の一環か、飛び靴での飛行訓練中のようである。
以前、過労で倒れた際の原因にもなった飛行魔法も、今では得意なものになったのだろうか。
ココの飛び靴には秘密がある。
通常、靴底のつま先部分と踵部分の裏側に2つの魔法陣が描かれているが、アガットの分析によると踵の矢が長すぎて陣が歪らしい。
その分、速度が早くコントロールが難しいようだ。
それでも同じ物をそのまま使用している所を見ると、案外アガットも気に入っているのかもしれない。
一方、つばあり帽の襲撃を受けた試験組は、アライラの指示に従い洞窟の入口へ向かっていた。
彼女ですらまともに抵抗する暇さえ与えない相手である。
一刻も早く外へ抜け出しキーフリーに助けを求めるしか助かる道はないだろう。
アガットとユイニィの凍結の魔法、リチェのリボン(整形)の魔法、飛び靴の組み合わせで襲撃者を引き離し脱出を図る。
試験は中止にせざるを得ないだろうが、この日の出来事は彼女たちを大きく変えることになるかもしれない。
自分らしいと思える魔法以外を拒絶していたリチェも、基礎魔法の必要性を痛感した様子。
彼女の今後の成長が楽しみになってくる。
ここから無事に帰れたらの話だが。
これまでココを執拗に追っていたつばあり帽が彼女たちを狙うのはなぜなのか。
それは、最悪な形で判明することになった。
彼らの狙いがココにあることに気付いたアガットは、彼女が記憶を消されて故郷に帰ったと嘘をついて説得しようとするが、そのまま捕らえられてしまう。
アガットの言葉は、ずっとココを追っているつばあり帽には通用しない嘘であった。
そもそもココは、魔法使いの家系以外に生まれ、禁忌魔法を使用した記憶を持ったまま見習いとなった異例中の異例な存在である。
魔法の可能性を証明するための最適な人材と言えるだろう。
とんがり帽子たちにとっても同様だと思われるのだが、彼女を外敵から守ろうとする動きは今のところ見られない。
大講堂と距離を取るキーフリーにも原因があるので、その辺がどうなっていくのか。
アガットの身の安全と禁忌魔法とを天秤にかけられココが選択を迫られる。
過去最大のピンチかも。