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「やさしいヒカリ」(中村ひなた)見知らぬ町の小さな郵便局で踏み出す新しい日々

「やさしいヒカリ」(中村ひなた)1話より、扉絵:制服姿の日和子と三宅

「やさしいヒカリ」は中村ひなたによる漫画作品。

good! アフタヌーン 2018年7号より連載を開始した。 

友人の紹介で田舎の町にやって来た青年の新しい仕事は郵便局長。 

潮風が吹き抜けるリラックス・ドラマ開幕!

故郷じゃない。知り合いもいない。

だけどこんなに深くゆっくり息をしたのは久しぶり。 

「『やさしいヒカリ』 - 中村ひなた」より)

転職先は小さな町の郵便局?

「今までの生活、全部捨てる気はあるか?」

仕事ばかりに追われる生活に疲れた青年に掛けられた、思いがけない言葉。

友人の実家の近くで、ちょうど求人があるのだと言う。

月輪島にある小さな町の簡易郵便局、そこが彼の新しい職場となりそうだ。

「やさしいヒカリ」(中村ひなた)1巻より、月輪島に到着する三宅
(「やさしいヒカリ」1巻より)

初めて訪れる土地、知る顔のいない町、経験のない仕事。

青年・三宅は、これから新しい生活へと踏み出していく。

 

この町の郵便局が無くなったのは、つい最近のことらしい。

利用者が少ないことが原因と思われるが、となり町の郵便局まで通うのは不便なため、代わりに簡易郵便局を置くことになった。 

「やさしいヒカリ」(中村ひなた)1巻より、郵便局でアルバイトをする女の子・日和子
(「やさしいヒカリ」1巻より)

配達を担当しているのは、アルバイトの女子高生・日和子(ひよこ)。

彼女の祖父が新しく開く喫茶店の中に、郵便局の窓口を作るようだ。

 

第一話では、町を訪れた三宅が日和子の家族とともに過ごし、局長になる決意をするまでを描く。

都会で暮らしていた彼が、海沿いの小さな田舎での生活になじむには戸惑いも多いことだろう。 

「やさしいヒカリ」(中村ひなた)1巻より、配達中にスーツ姿の三宅と出会う日和子
(「やさしいヒカリ」1巻より)

でもそれ以上にゆったりと流れる時間の中で 得られるものがあるはずだ。

現時点ではどう転ぶかわからないけど、日和子の活躍に期待したい。

友人のセリフに温泉で有名なところだとの言葉があったので、観光客や湯治客との絡みもあるのかもしれない。

時間と場所を越えて、心を届けてくれるのね的な。

 

下宿先の綿里家には、日和子や祖父の他に翻訳の仕事をしながら郵便局を手伝ってくれる叔母の由樹がいる。

「やさしいヒカリ」(中村ひなた)1巻より、郵便局を手伝う由樹
(「やさしいヒカリ」1巻より)

祖母の死をきっかけに地元に戻ってきたそうで、日和子の母親代わりでもあり頼りになるお姉さんといったところか。

都会暮らしも田舎暮らしも経験している先輩としていい相談役になりそう。

 

そして日和子の幼馴染の翼芽(つばめ)。

綿里家にも来なれていそうだが、三宅の部屋に突撃したこともあった。

「やさしいヒカリ」(中村ひなた)1巻より、三宅の部屋に突撃する翼芽
(「やさしいヒカリ」1巻より)

彼女は卒業したら東京へ出たいと考えているらしく、そこからわざわざ島に引っ越してきた三宅に興味津々なようだ。

参考という点では由樹の方が適役そうだけど、イジり甲斐のあるおもちゃを見つけた感じかな。

個人的にお気に入りのキャラ。

日和子たちは高校3年生なので近々進路問題も絡んできそうだが、ヒロインたちが卒業したときに物語がどうなっていくのか気になるところだ。

 

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