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「MAO」18話(高橋留美子)五行町に地震あり

週刊少年サンデー連載「MAO」(高橋留美子)18話より、摩緒のところへ急ぐ菜花

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

18話は、解毒薬で事故当日の記憶がよみがえった菜花は摩緒のもとへ急ぐが…

中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通ると大正時代へ。そこで出会った陰陽師・摩緒(まお)による菜花=「妖」説の謎を解くため彼と行動する事に。一旦、現代へ戻った菜花は不審な動きの家族を見て怖くなり、事故の日の記憶を辿ろうとする。すると事故の日=祖父の危篤だったことを思い出し――

(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)18話 ―始まり―」より)

 

前回はこちら。 

五行町の地震と巨大な影

摩緒たちの住む町と行き来しているうちに、家族に対する違和感が大きくなってきた。

行方不明の孫娘の捜索願いも出さない祖父、彼女の力を抑える薬を飲ませ続ける魚住さん。

公になるとまずい秘密でもあるのだろうか?

不審に思った菜花が摩緒にもらった解毒剤を飲んでみると、事故当日の記憶が蘇ってきた。

その日、彼女と両親は祖父の危篤の知らせを受け病院へ向かう途中だったのである。 

では現在、家にいるのは誰…?

事故から菜花が目覚めるまでの間に何が起こったのか、彼女も知らない事実があるようだ。

週刊少年サンデー連載「MAO」(高橋留美子)18話より、地震当日だった
(「MAO」18話より)

こんな突拍子もないことを相談できる相手は摩緒と乙弥くらいのもの。

ましてや中途半端に事実を知った今、家で過ごすのも不気味だろう。

急いで二人の元へ向かう菜花であったが、間もなく街に異変が起こり始める。

 

今回のサブタイトルは「始まり」。

物語の始まりであり、因縁の始まりかもしれない。

幼い頃の菜花が見た光景は、やはりこの時代の五行商店街なのだ。

そして、記憶に残る妖怪の正体というのが実は摩緒なのではないか。 

週刊少年サンデー連載「MAO」(高橋留美子)18話より、蠱毒を死守する乙弥
(「MAO」18話より)

炎の中、妖怪を相手に戦う姿がそう写っても不思議はないのかも。

間もなく、子供時代の菜花がこの場所に現れるのだろう。 

彼女が妖の力を得ることになるきっかけは何だったのか。

事故当時、血だらけで息が止まっていた彼女が今も生きているのはその力のおかげかも知れない。

そもそも事故の原因自体が、いずれ猫鬼を封印することになる菜花を葬り去ることが目的だったりすることも考えられるのである。

運命の時が迫っている。

週刊少年サンデー連載「MAO」(高橋留美子)18話より、菜花たちを見つめる大きな猫の目
(「MAO」18話より)

文献にも残る、地震の中で現れた巨大な猫の目が猫鬼なのだろうか。

菜花も摩緒もその存在に体が反応しているのでほぼ確定かな。

 

今回までの内容が単行本2巻に収録されるのではないかと思う。

発売日は11月18日。

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