「空電ノイズの姫君」は冬目景による漫画作品。
月刊バーズで2016年より連載を開始した。
夏休みに入った磨音と夜祈子だったが、磨音はバンド加入の話を切り出せずにいた。
前回はこちら。
1巻は8話まで。
夏休み突入
知人の紹介で知り合った、大学生の高瀬と日野のバンド「アルタゴ」に、流れで加入を了承した磨音。
彼女は父にそのことを言い出せないでいた。
初対面時の彼らの印象がよくなかったこと、実力を伴っていなかったこともあり、いい反応はしないだろうと予想される。
父・拓海からすれば、愛娘を目の前で見下されたわけなので、内心かなりご立腹だったはず。
そのうち学校は夏休みに突入したようだ。
高校生の夏休みの定番といえばバイトに海だが、冬目景作品で水着の登場はちょっと記憶にない。
夜祈子のバイト先もゲイバーだし、どうなることか。
夜祈子、保坂家を訪問
そんなある日、夕飯を磨音の家で一緒に食べることになった夜祈子は、磨音の父と対面する。
実は彼女は拓海の昔のバンド、「The Amber Jack」のけっこうなファンだったらしい。
いつもクールな彼女が取り乱すほどに。
でも実の娘からすればただのオジサンなんだね。
喜ばれるのはうれしいだろうけど。
磨音と夜祈子はいずれ一緒に組んで音楽をやっていくと思っているのだが、そうすんなりとはいかないのかもしれない。
これは父に見出されそうな流れじゃないのだろうか。
磨音がバンドのことを言い出せないうちに、夜祈子を持っていかれる可能性もある。
メンバーの死から、もうバンドはやらないと決めていた拓海が再び活動する原動力になり得るのか。
磨音、ギター購入を決意
一方、「アルタゴ」の磨音と日野は全体練習の日に高瀬にすっぽかされていた。
高瀬は一度集中しだすと他のことが目に入らなくなるタイプ。
作曲ができるという一点を除けば、もうどうしようもない。
演奏者としては引退してもらって、得意分野に集中させたほうがいいのだろうけれど。
でも意外と腐女子からの評判は悪くないようでもある。
なるほどそっち方面の需要ね。
磨音はこれまで父のギターを借りて演奏していたが、バンド活動を行うにあたり、自分のギターを買うことを決意する。
表紙にもなっているレスポール・スペシャルも似合っていたけど、新しく手に入れるとなると、バイトを始める流れかな。
父の説得へのハードル上がってる。
先日、本作についての作者のインタビューが掲載された。
バンドものというよりは磨音と夜祈子、2人の女の子の友情というか関係性を描きたいというのが軸ですね。もともと磨音のキャラクターは、「ギターのうまい女の子を描きたいな」と、けっこう前から短編用に温めていて。
(「特集 冬目景×玉置勉強対談 - コミックナタリー」より)
この考え方からすれば、必ずしも同じバンドである必要はないのかもね。
掛け持ちとかもあってもいいわけだし。