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「熱帯魚は雪に焦がれる」1巻(萩埜まこと)水族館部の不器用な先輩と心配性の後輩の日々を描く

「熱帯魚は雪に焦がれる」(萩埜まこと)1巻(電撃コミックスNEXT)

「熱帯魚は雪に焦がれる」は萩埜まこと(はぎの まこと)による漫画作品。

電撃マオウで2017年6月から連載を開始した。略称は「はにがれ」。

マジメ系不器用先輩と強がり系不器用後輩のガールズシップ・ストーリー
都会の高校から、海辺の田舎町にある七浜高校へ転校してきた小夏は、周囲にうまくなじめずにいた。そんなとき、七浜高校水族館部のひとり部員である小雪と出会う。お互いが抱える寂しさに惹かれ合ったふたりは――?

(「熱帯魚は雪に焦がれる1 (電撃コミックスNEXT)」より)

水族館部の先輩と転校生

天野小夏は父の海外赴任のため、ひとり田舎の親戚の家に預けられることになった。

四国の海沿いの小さな町。

引っ越しの日、新しい家に向かう途中で学校の前を通りかかると、その日は月に一度の水族館の公開日だという。

「熱帯魚は雪に焦がれる」(萩埜まこと)1巻より、帆波先輩と小夏の出会い
(「熱帯魚は雪に焦がれる」1巻より)

ここで、彼女は水族館部の帆波小雪と出会うのだった。

優等生で学校の人気者である帆波先輩は、なぜか一人でこの部をやっている。

イベントの時は他の部の生徒たちも手伝ってくれたりと協力的なのだが、誰も入部しようとはしない。

それは彼女が高嶺の花として特別視されていることが原因だった。

周囲の期待や独り歩きしているイメージが彼女を縛っている。

「熱帯魚は雪に焦がれる」(萩埜まこと)1巻より、帆波先輩シャイ
(「熱帯魚は雪に焦がれる」1巻より)

本当はみんなと同じように買い食いをしたり、遊びに行ったりしたりしたいのだが、幼少からの習慣で羽目を外すことが出来ないのだった。

小夏との出会いが、そんな彼女を変えていくことになるはず。

学校の外ではお年寄りや子供たち相手に自然に話せている帆波先輩も、同級生たちにはうまく言葉を返せない場面も見られる。

だから小夏の「我慢しなくていいのに」との言葉に揺れるし、彼女と一緒にいる時は自分を出せる大事な時間になっていく。

「熱帯魚は雪に焦がれる」(萩埜まこと)1巻より、小夏の入部を喜ぶ帆波先輩
(「熱帯魚は雪に焦がれる」1巻より)

同年代の相手とのスキンシップに慣れていない帆波先輩は反応がいちいち初々しくてかわいい。

待望の新入部員ができた時にはこの反応。

これから毎日会えるようになることで頭がいっぱいの彼女には、「また明日ね」の言葉がとどめだった模様。

小夏の同級生

個人的に気に入っている場面はここ。

「熱帯魚は雪に焦がれる」(萩埜まこと)1巻より、隣の席の広瀬楓
(「熱帯魚は雪に焦がれる」1巻より)

隣の席の広瀬楓は、授業で助けてくれたり家庭科部に誘ってくれたクラスで最初の友人。

水族館部に入ったことを伝えようとするのだが。

「す」から先を言い出せない小夏に「すき?」と聞いちゃうところが好き。

彼女は人懐こくて、そのフレンドリーさは帆波先輩もうらやましがるほど。

「熱帯魚は雪に焦がれる」(萩埜まこと)1巻より、楓のフレンドリーさが羨ましい帆波先輩
(「熱帯魚は雪に焦がれる」1巻より)

今のところライバルになりそうな感じはないが、彼女の存在が帆波先輩を積極的にしそう。

小夏と小雪を繋ぐ存在なのかな?

あとがき

水族館部という珍しい部活動が登場するが、実在する学校をモデルに描かれているらしい。 

Kindle版巻末にはTwitterでも公開されたイラスト集とおまけ漫画が収録されている。

 

作中で「ああ寒いほど独りぼっちだ!」のセリフが引用されている。

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