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「とんがり帽子のアトリエ」36話(白浜鴎)師匠と弟子の思い

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)36話より、魔法は万能ではない

「とんがり帽子のアトリエ」は白浜鴎による漫画作品。

月刊モーニング・ツーで2016年7月より連載を開始した。

36話は、ベルダルートとキーフリーの出会いのエピソード。

 

前回はこちら。

魔法使いを目指すことになったココは、同じ弟子であるアガット達に付き添い「第2の試験」を受けることになる。しかし「つばあり帽」の妨害が入り試験は中断、キーフリーは負傷する。治療のため魔法使いの本拠地・大講堂に向かった一同は、三賢者・ベルダルートの再試を受け見事合格。安堵に包まれる中、ココだけを呼び出したベルダルートは、彼女を大講堂で保護しようと提案する。

(「前回までのあらすじ:とんがり帽子のアトリエ」より)

1日違いで単行本6巻が発売になったが、Twitterでは作者より記念としてココの壁紙用イラストが公開された。

キーフリーの過去とは

ココを呼び出したベルダルートの提案とは、大講堂の自分のもとで保護してやろうというものであった。

弟子として庇護下に入ることで、彼女を脅かそうとする要因から守ってやることができると。

現在のココにとって、用心しなければならない相手は「つばあり帽」だけではない。

記憶を消そうとする魔警団や、つばあり帽に執着するキーフリーも同様である。 

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(「とんがり帽子のアトリエ」36話より) 

最近では師匠としての自覚から当初の胡散臭さは少なくなっているものの、その強い憎しみはいつか彼や周りの者を危険に晒すかもしれない。

そこまでして追う理由は何なのか、原因となった出来事が垣間見える、ベルダルートとの出会いの日のことが今回語られた。

死の森や闇の森などと呼ばれるスリスタスの森の奥で、つばあり帽を追っていた一団に発見された満身創痍の少年こそ後のキーフリーである。

見せしめか生贄か、それともただの口封じか。

生き埋めにされた少年は、そこで何を目にしたのだろう。

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(「とんがり帽子のアトリエ」36話より) 

そして何を奪われたのか?

その点は彼自身もよく分かっていないらしいが、逆に過去の全てを失ったと言ってもいい。

取り戻す鍵になるのはつばあり帽の存在、おそらくは彼をそのような目に合わせた張本人を見つけ出すことで、解決の緒が見つかるのかもしれない。

生まれた環境に関わらず、持たざる者として魔法使いの弟子になった点はココと似た境遇とも言える。

だからこそココの力になってあげられる立場であり、逆にそこが不安材料でもあった。

大師匠としては二人を因縁から開放してやりたいところなのだろうね。

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(「とんがり帽子のアトリエ」36話より) 

新しい環境で得られたものが、彼ら自身を癒やしてくれることを期待していたのだろうけれど。

魔法使いとして出来ることと出来ないことがある事も知る必要がある。

禁止魔法でしか助けられない相手に対して、魔法使いはあきらめなくてはならないのかとのココの疑問には、そうだと答えるしかないだろう。

そこはもう、人としての分を超えた領域に立ち入るだけでなく後戻りはできないことになってしまう。

この辺、ココの立ち位置は危ういなと感じる。

母親を助ける方法を探るのが当面の目標であるのだが、図書の塔でもその答えが見つからなかった時、彼女はどうするのか。

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(「とんがり帽子のアトリエ」36話より) 

ココを走らせたものは未だ望みを捨てきれない師への思いか。

ベルダルートのどこまでが思惑通りなのか、この狸っぷりがさすがキーフリーの師匠って感じだね。

 

キーフリー愛用の眼鏡のブリッジは、ベルダルートの指輪と同じデザインに見えるのだけど、由来とかあるのかな?

オルーギオの作だったりして。

 

6巻の発売日は2019年11月21日!

限定版は単行本未収録のイラストを収録したスケッチブック付き。

とんがり帽子のアトリエ(6)限定版 (プレミアムKC)

 

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