「七億円を手に入れた僕にありがちなこと。」は川村拓による漫画作品。
月刊少年エースで2017年10月より連載を開始した。
冴えない高校生活を送っていた柏木伊月が、一縷の望みをかけて買った宝くじ。
思いがけず高額当選をしたことにより、その日々は波乱の毎日へと変わる。
当選金を狙う先輩や同級生たち、妹を名乗る転校生の登場。
秘密を、家族の生活を守り切ることができるのか。
前回はこちら。
先輩vs妹、第1ラウンド
高校生になって七億円を手に入れた。
周りの人間の何かが変わって…父が消え…
三億五千万円をたった一夜で失って、とっても怪しい妹ができた。
当選後に突然現れた初対面の女の子に、妹だと告げられた伊月。
いくらなんでもタイミングが良すぎじゃないかと疑ってはみるものの、示された証拠が彼女が妹であることを物語っている。
恋人のいたことのない伊月にとって、貴重な出会いであったかもしれないのだが、いくらかわいくても妹ではしかたがない。
だがこの怪しい妹が、柏木家を守る切り札となる。
失踪した父が、頼りない息子の代わりに送り込んだのかもしれないのだ。
七億円を狙う先輩、高峰こむぎの追求をかわすためには、妹・夏乃の存在が欠かせない。
1巻後半の見所はこの二人の対決にあるだろう。
先輩は修羅場もくぐってそうな表情である。
幼い頃、伊月にお嫁さんになってあげると言っていた少女と同一人物とも思われない。
この10年の間の彼女に何があったのか。
みんなにそう言っていた可能性もなくはないけどね。
この狡猾な先輩は伊月が当選者だとアタリをつけて揺さぶりをかけてくる。
彼一人であったなら、騙されて即落ちしていてもおかしくない。
父に対する信頼の無さも問題かもしれないが。
そもそも妹の発言もハッタリである可能性もある。
表面上は飽くまで笑顔で、穏便に対話は進んでいくが、このまま先輩があっさり引くはずはない。
学校内にも外にもコネを持っていそうであるし、単独でも十分怖いのだ。
第2、第3の 手を打ってくるだろう。
あるいは別に黒幕がいて、先輩を味方に引き込む可能性があったりするのだろうか。
この人が味方なら頼もしい限りだけど、代償も高そうな気がするね。
むしろ学校中がこんなのばっかりだったりして。
柏木家の前途はまだまだ多難である。
続きの6話が同日発売の少年エース 2018年4月号に掲載されている。