「オッドマン11」は道満晴明による漫画作品。
コミックホットミルクで2011年より連載を開始した。(2016年よりコミックメガストアαに移籍。)
恋した相手に近づくため、彼の元カノたちに勝負を挑んだ少女の物語。
お前もわりとこっち(オッドマン)側じゃないか
この広い学園にオッドマンが11人いるからね。伊丹(弟)「被虐」をめぐり、少女たちの熾烈な闘いが始まる…? セツは伊丹(弟)「被虐」のカノジョになるべく、彼の元カノ達(同じくオッドマン)に勝負を挑んでいく。初戦の不条「不潔」にあえなく敗退したが、その後はセツの快進撃が続き、それに伴い、セツはみんなと友達になっていく──。
(「オッドマン11 (メガストアコミックス)」より)
セツと奇妙な元カノ軍団
逆叉セツの通う学校には、11人のオッドマンがいるという。
それぞれ1から11までのナンバリングと二つ名を与えられた異形・異能・特殊性癖の持ち主で、その正体は謎に包まれていた。
セツもこれまで出会うことなく過ごしてきたのだが、No.3 伊丹(弟)に好意を持ったことから深く関わるようになっていく。
オッドマンのメンバーは彼を除くと皆が女性で、しかもNo.2 伊丹(姉)以外は全員が元カノなのだった。
新たにその座を狙うセツは、9人の元カノたちと戦って倒す必要があるらしい。
さらにその後ろにはラスボス伊丹(姉)が君臨しているはずだ。
作中でも言及があるが、この流れはどっかの映画で聞いたような話である。
一般人のセツが彼女たちに対抗する術はあるのだろうか。
オッドマンとは言っても万能ではないので、勝負の方法しだいではチャンスも見えてくるのかもしれない。
実際にNo.9 不条澱やNo.7 縫田キヌとの初対決では敢え無く破れたものの、しだいに盛り返していく。
強敵たちと渡り合うには、まず相手のことをを知らなければならない。
No.5 白石きららは、なぜかセツのことをたいそう気に入ったらしく、何かと協力してくれる。
アホだけれど面倒見のいい彼女は、現状は味方と言ってもいいだろう。
以降のセツは、学力対決・卓球対決・釣り対決などで勝利を収めていく。
最終的に伊丹(弟)を射止めることができるのかはわからないが、むしろオッドマンたちとセツが交流を深めていくこと自体がメインであると思われる。
かつて靴を脱いだだけでセツを気絶させた「不潔(ペスト)」こと不条先輩も、その強烈な体臭を克服した彼女に対して興味を持ったようだ。
生まれてから一度も体を洗ったことも拭いたこともない強者だが、制服はきちんと着替えていたり口臭を気にしていたりかわいいところもある。
この不条先輩と白石先輩のセツをめぐる攻防戦が個人的な楽しみ。
百合百合しくてよい。
No.1 狗田ワンや、No.10 「深きもの」イカちゃんは人外同士で仲がいい様子。
イカちゃんの潜むプールで、狗田先輩が犬かきをして泳いでいるところなど微笑ましい。
本作は単行本化まで6年を掛けたが、まだ登場していないメンバーもいて先は長そうだ。
あとがきによると2巻は2022年を予定しているらしい。
その後、作者のTwitterでもう少し早く出せそうであることが告知された。
オッドマン最終回脱稿しました
— 道満晴明 (@dowmansayman) June 15, 2020
単行本は年内中に出せれば
2枚目はアマビエ pic.twitter.com/izLhgHqAP9
電子書籍はKindleでは出ていないが、ebookjapanやDMM他で購入できる。
ちなみに電書化までの期間はDMMが約4ヶ月、ebookjapanが約10ヶ月だった。
*単行本2巻の予約が開始された。
発売日は2020年12月19日。電子書籍はDMMなら同日配信される模様。