午前3時の太陽

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「MAO」3話(高橋留美子)商店街の反対側の世界へ

「MAO」(高橋留美子)3話より、大怪我で倒れる摩緒

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

 

これは、陰陽師・摩緒と妖(?)菜花がいずれ来る「運命」に立ち向かう物語――

菜花は謎の少年・摩緒から「妖」と言われた翌日に驚異の身体能力を発揮。その謎を知るため再会した摩緒は呪われた陰陽師だった。元凶の “猫鬼” を追う彼に菜花は過去の不思議な出来事を語るが…

(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)3話 ―門の向こう―」より)

 

前回はこちら。

反対側の世界と摩緒の過去

8年前の事故で妖の姿を見た菜花は、血だらけの状態で発見されていた。

これはその妖に襲われたのだと考えるのが自然だろう。

まだ小さかった彼女の記憶がどこまで残っているのか、ショックで思い出せない部分もあるかもしれない。

その時から体に変化が表れだしたのだとすれば、菜花の体に乗り移っている可能性が高い。

または噛まれたことにより妖へと変貌しつつあったりとか。

「MAO」(高橋留美子)3話より、菜花の健脚ぶり
(「MAO」3話より)

自身で力のコントロールができるなら役に立つ能力ではあるのだが。

菜花が自分の世界に帰る商店街の入口は、通りの反対側にも存在する。

そちらは結界で閉じられてはおらず、地続きになっているらしい。

ただし、外の人々は体が透けてはいない。

普通の人間たちが暮らす場所なのだろうか?

「MAO」(高橋留美子)3話より、摩緒たちと大正時代のミルクホールへ
(「MAO」3話より)

摩緒はここで依頼を受けているようだ。

薬の処方や妖怪祓いの仕事がメインだろうが、この仲介者っぽい貂子(てんこ)と名乗る給仕は人外のような雰囲気を持っている。

悪意がなければ共存も可能ということかもしれない。

だとすれば貧血の薬も違う意味を持ってそう。

このあたりでは近ごろ首なしの遺体が見つかる事件が相次いでいて、その件で疑わしい人物の調査を引き受けた。

「MAO」(高橋留美子)3話より、顔を隠している子爵
(「MAO」3話より)

分かりやすく怪しい姿。

これを警戒しないわけにはいかないだろうね。

この男が屋敷の主に成り代わっている妖なのかどうか、摩緒との対決が見られそう。

猫鬼との因縁と思われる回想シーンもあり、だいぶ年代が飛んでそうだったが、それだけ長く生きているのだろうか。

触手のような部分が菜花の見た妖と似ているようにも思えるが果たして。 

 

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