午前3時の太陽

おすすめ漫画の紹介と注目の新刊コミックのレビューブログ

「MAO」2話(高橋留美子)その力は妖の呪いか

「MAO」(高橋留美子)2話より、事故現場で妖に遭遇する菜花

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

妖に襲われたところを助けられた次の日から、自らの変化に気付いた菜花は再び街を訪れる。 

黄葉菜花(きば なのか)は運動が苦手な中学3年生。6歳の時、商店街の陥没事故に一家全員巻き込まれ自分だけ生き残る過去を持つ。ある日その商店街を通り明らかに現代でない地に着く。そこで出会った少年・摩緒に「妖」と言われ困惑する中、翌日の登校中に驚異的な身体能力を発動。さらに自身の眼にも変化が…

(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)2話 ―摩緒―」より)

 

前回はこちら。

菜花と摩緒の共通点

迷い込んだ不思議な街で、怪我をした腕の治療を受けてから、菜花のからだに異変が起き始めていた。

運動に関しては周りの子たちより鈍かった彼女が、人並み外れた動きを見せる。

摩緒の行った解毒が原因と思われるが、菜花の中に封じられているものは何だろうか。

「MAO」(高橋留美子)2話より、濃いめのスムージーを用意してもらう
(「MAO」2話より) 

今まで普通の生活ができていたのは、魚住さんが作ってくれているスムージーに秘密がありそうだ。

むしろ怪しいのがこれくらいなのだが、菜花が見ただけで逃げ出す味の飲み物は、一体なにでできているのか気になる。

祖父も魚住さんも、菜花の現状を把握しているのかどうか。

知っている方が自然ではあるけれど、スムージーのあまりの不味さに偶然抑えられている可能性もなくはない。

「MAO」(高橋留美子)2話より、再び街を訪れる菜花
(「MAO」2話より) 

商店街を訪れた菜花は、再びあの街に入ることに成功する。

そこでは、摩緖と従者の乙弥が街の調査を続けているらしい。

彼らもまた同じ日にたどり着いたこの街の謎に興味を持ったようだ。

結界の内側と外側との違いはあれど、両者には共通点がある。

「MAO」(高橋留美子)2話より、摩緒の血で溶ける妖
(「MAO」2話より) 

それは化け物を溶かしてしまう血の持ち主ということ。

このことが二人を同じ場所に引き寄せたのかもしれない。

摩緒はこの血の効果を猫鬼(びょうき)の呪いと呼び、背中には大きな爪痕が残っていた。

8年前、菜花が炎の中で見たものと関わりがあるのだろうか。

「MAO」(高橋留美子)2話より、猫鬼に呪われている
(「MAO」2話より) 

仮にそうだとして、摩緒にも同じような身体の変化が起こっているのか。

彼は陰陽師が生業らしいので、その知識で抑え込んでいる可能性もありうる。

もしくは彼女のものが呪いではなく猫鬼そのものが封印されていたりして。

その場合、そのことを知った摩緒はどうするだろうか。 

 

関連記事