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「それでも歩は寄せてくる」4巻(山本崇一朗)将棋部の新しい年、願いはもちろん?

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)4巻(週刊少年マガジンコミックス)

「それでもあゆむは寄せてくる」は山本崇一朗による漫画作品。

週刊少年マガジンで2019年3月より開始した。

Twitterで「将棋のやつ」として公開されていたシリーズの連載化である。

4巻は、初詣からバレンタインまで。新しい年、そして新しい学年ももうすぐ。

帯の言葉は、「先手、チョコレート。バレンタインデーに持ち時間はあと僅か… うるしはチョコを渡せるか!?」

 

「からかい上手の高木さん」山本崇一朗が描く超尊い将棋ラブコメ! この恋、詰むや詰まざるや…? 将棋の初心者・田中歩は部長の八乙女うるしに勝って告白したい。棋力は程遠いけれども、ぐいぐい攻めてくる歩の姿勢に別の意味でセンパイは“詰む”かもしれない…というお話。日本一バズったバレンタイン漫画の生みの親・山本崇一朗が紡ぐ歩とセンパイのバレンタインは…!? チョコはもらえるのか…!? チョコを渡したい…!! 想いの交錯する放課後、残り時間…あとわずか。おまけ漫画もさらに充実! アナザーバレンタイン収録の第4巻です!

「それでも歩は寄せてくる(4) (週刊少年マガジンコミックス)」より)

 

前回はこちら。

初詣回ではナイスアシストだったマキ。

将棋部と新しい年

うるしセンパイと歩、そして幽霊部員のタケルによる三人だけの将棋部(仮)も年内の活動を終え、冬休みに突入する。

年末年始と言えばクリスマスに正月の定番イベントがあるが、終業式の日に歩が誘えなかったことで、何事もないまま年が明けた。

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)4巻より、初詣でうるしセンパイたちと遭遇する歩
(「それでも歩は寄せてくる」4巻より)

初詣のためにでかけた神社で、彼らは偶然出会うのである。 

ほんとに偶然か? という疑問はあるが、幸先のよいスタートを切れたと言えるだろうか。

一年後には少し賑やかになったメンバーでのクリスマス回が見たいな。

その頃はうるしセンパイも引退しているから、告白も済んで二人でなんて可能性もあったりするかもしれないが。

歩の登場で、うるしセンパイと一緒に来ていたマキが気を利かせてくれる。 

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)4巻より、うるしたちに気を利かせるマキ
(「それでも歩は寄せてくる」4巻より)

この分かりやすすぎるくらいの行動がむしろ気安くて助かるよね。

体育祭の時以来、二人のことを気にかけていて、何かと後押ししてくれるいい先輩だ。

思いがけず一緒にお参りをすることになったうるしセンパイと歩は何をお願いするのか。

今年は新入生が入って正式な部への昇格が決まるといいのだけれど。

そういえば、前年度の将棋部はどんな感じだったのだろう。

他の部員がいたのかどうかも気になる。 

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)4巻より、負けず嫌いなうるしセンパイ
(「それでも歩は寄せてくる」4巻より)

現在の歩は六枚落ちで勝てるようになり、四枚落ちに進もうとしている段階なのだけど、うるしセンパイの負けず嫌いが発動してやや足踏みしている状態。 

その代わり、今までにないセンパイの姿を見られるようになったのでこれはこれでといったところかな。

平手のときにはできなかった寄せの練習もできるし、着実に力を付けていって欲しい。 

しかしセンパイ、駒落ち戦でハンデを上げてる側なのにそんなに悔しいのか。

 

歩とタケルに図書委員の桜子は幼なじみで、もう長い付き合いになるのだろう。 

バレンタインの日、二人にチョコを渡す桜子の姿があった。

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)4巻より、桜子からのバレンタインチョコ
(「それでも歩は寄せてくる」4巻より)

チロルチョコっぽいささやかなものだが、ずっと小さい頃から毎年繰り返されてきたのかなと考えるとこれも尊い場面だ。 

タケル側はもう恋をしている状態だけど、桜子はどうだろうか。

大切に思っているのは間違いないけれどそれが恋なのかどうかはまだ分からない。

チョコのグレードアップは、その部分がはっきりするまでお預けなのかもね。

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)4巻より、呆れ顔の桜子
(「それでも歩は寄せてくる」4巻より)

たびたび暴走するタケルには桜子の存在は必要だし、その将来も楽しみなのだ。

彼女が時々タケルに対して見せるこの表情が好き。 

ちなみにうるしセンパイからのチョコは、巻末のおまけも含め2つのパターンが用意されている。

 

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