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「それでも歩は寄せてくる」5巻(山本崇一朗)うるしセンパイ、卒業を意識する。

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)5巻(週刊少年マガジンコミックス)

「それでもあゆむは寄せてくる」は山本崇一朗による漫画作品。

週刊少年マガジンで2019年3月より開始した。

5巻は、ホワイトデーに卒業式の季節。

帯の言葉は、「後手、愛情の倍返し。センパイとの高校生活、あと1年… 歩の本気にセンパイ揺らぐ!?」

 

「からかい上手の高木さん」山本崇一朗が描く超尊い将棋ラブコメ! この恋、詰むや詰まざるや…? 将棋の初心者・田中歩は部長の八乙女うるしに勝って告白したい。棋力は程遠いけれども、ぐいぐい攻めてくる歩の姿勢に別の意味でセンパイは“詰む”かもしれない…というお話。3月…卒業式。センパイとの高校生活も残り1年。あと365日で歩はどこまでうるしに寄せられるのか…!? …と言いつつ現実は……毎日いちゃいちゃ(?)密着しちゃってる!? それでいいのか将棋部! 寄せすぎ第5巻!!

「それでも歩は寄せてくる(5) (週刊少年マガジンコミックス)」より)

 

前回はこちら。

桜子も将棋を指せることが判明。タケルのを見て覚えたのかな? 角!

うるしと桜子がまさかの対局

年度末、歩が補習で不在のため図書室を訪れたうるしセンパイは、同じく一人になっていた桜子と一緒になる。 

何度か顔を合わせているものの、二人きりは初めてなのでやはり緊張するらしい。

桜子が人見知りなせいもあるけれど、彼女が将棋部に近寄らない理由を知らないセンパイは、嫌われているんじゃないかと気にしてしまうのであった。

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)5巻より、うるしセンパイの隣に座る桜子
(「それでも歩は寄せてくる」5巻より) 

タケルを幽霊部員として入部させた際に、彼女も参加していれば正式な部への昇格はその時点で叶っていたはず。

にも関わらず、桜子自身は部外者を貫いている。

二人で入部するよりは別行動させやすいと考えてのことなのかも。

無口な代わりに周りのことはよく見ている子なので、なんとなくではなさそうだ。

この日も気まずそうにしているうるしセンパイに気付いて距離を詰める姿が見られた。

無言のまますっと近くに移動するのがいいよね。

それは一緒に将棋を指すためというのがまた優しい。

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)5巻より、うるしセンパイと将棋を指す桜子
(「それでも歩は寄せてくる」5巻より) 

ますます将棋部に欲しい人材なのである。

そしてこの笑顔。

対局を通して少しは心を開いてくれたと思ってもいいのではないだろうか。

普段なかなか感情を見せない彼女が、はにかみつつ見せてくれた笑顔に、うるしセンパイもやられてしまうに違いない。 

なごやかな雰囲気の中で、なるべく自然に切り出したい所だろう。

あの言葉をね。

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)5巻より、桜子を将棋部に勧誘するうるしセンパイ
(「それでも歩は寄せてくる」5巻より) 

この一点に関しては譲ってくれなさそうだ。 

おそらくセンパイがいるうちは入ってくれないのだと思う。

でもちょっと打ち解けたので一歩前進だね。

歩とセンパイの時間は大事にしつつ、イベントなどでちょいちょい絡んでいくくらいがいいのかもしれない。

ただ時期的に新しい学年を迎えるのでそうも言っていられなくなる可能性はあるのだけれど。

うるしセンパイは3年生になるし、いつまで部室に顔を出せるかという問題が迫ってきている。

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)5巻より、卒業を意識するうるしセンパイ
(「それでも歩は寄せてくる」5巻より) 

あと1年後には卒業しちゃうんだよ。

卒業式で泣くか泣かないかの話をしているうちに、残された時間が少ないことを実感してしまったセンパイ。

これから一日一日を大事にしていかないとね。

 

ホワイトデーのエピソードとしてはタケルと桜子のコンビが登場した。 

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)5巻より、タケルに映画のチケットを貰い喜ぶ桜子
(「それでも歩は寄せてくる」5巻より) 

一緒に映画に行こうと画策するのだったが… 

ストレートに誘えなかったタケルに桜子の痛烈な返しが来たよ。

これは勝てないね。

歩とうるしセンパイの分は、巻末のおまけとして収録されている。

 

そして次巻は待望の新入生勧誘編に突入!

 

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