「凛としてカレンな花のように」はヒロアキによる漫画作品。
コミック百合姫で2018年8月より連載を開始した。
好評だった読み切りでの掲載を経ての連載化である。
本誌初登場『凛として咲く、カレンな花のように』から約半年! 凛とカレンの学園アクションコンビが謎の新キャラを迎えて新たに動き出す!!! 負の感情を弄ぶ “死人” 。それを退治する、ケンカしがちな凛とカレンのコンビバトル。
(「コミック百合姫 2018年10月号」より)
幼馴染みコンビと悪鬼との戦い
五十鈴凛と悠木カレンは幼馴染みで高校の同級生。
長い付き合いで気の置けない仲と言えば聞こえはいいが、日課と化した二人のケンカはクラスメイトたちも慣れっこになっている。
社交的で人気者の凛が、他の誰かと仲良くすることへのカレンのヤキモチが原因だが、凛もそれに対して煽るあたりどちらも素直でないのである。
それでいて、いつも行動を共にしているのだから、周囲には計り知れない関係と言えるだろう。
本作はそんな彼女たちと人心を惑わす悪鬼との戦いを描いた物語。
「死人(しじん)」と呼ばれるそれは、人の絶望を煽り、死へ招くことを愉悦とする存在である。
凛とカレンの二人以外に普通に姿が見えているのかは不明だが、生徒の中には気づいている者もいるようだ。
扉絵にも登場する彼女がいわゆる “新キャラ” で、敵か味方かは今後のお楽しみといったところ。
この笑みからして味方ではなさそうかなという気はする。
ラスボス的な何かだろうか。
かつて凛に大怪我を負わせた「死人」の仮の姿である可能性も考えられる。
いつも言い争っている二人が息を合わせるのは、「死人」との戦いの場面。
前衛の凛と後衛のカレンの連携により戦い慣れた様子はさすがの付き合いの長さを感じさせる。
読切版に比べれば1話のアクションシーンはページ数も抑えめになっているが、今後の展開を期待させるには十分だろう。
先日取り上げた「きみが死ぬまで恋をしたい」と同時に楽しみな連載が始まった。
当面コミック百合姫も定期購読対象になりそうだ。
*単行本1巻の発売日が2019年1月18日に決定した。