午前3時の太陽

おすすめの漫画と注目の新刊コミックのレビューブログ

「ルミナス=ブルー」1巻(岩見樹代子)カメラを通して描かれる恋の光

「ルミナス=ブルー」(岩見樹代子)1巻 (百合姫コミックス)

「ルミナス=ブルー」は岩見樹代子による漫画作品。

コミック百合姫で2018年より連載を開始した。

帯の言葉は、「撮るだけの恋は、もうやめる。」

恋と写真と青い夏

「透明な薄い水色に」の著者によるカメラを通した “青春のあとの青春劇” 。

"今"の二人の写真を撮りたい! 写真が大好きな高校生・光は、"好きなもの"を撮ると周りが見えなくなることが悩みの女の子。そんな光は転校先で、ギャル風の雨音と、読モをやっている寧々という絵になる二人組と出会う。写真コンテストで受賞を目指す光は、「二人の写真を撮りたい」と言い、彼女たちの関係性を知らずに触れていくが──。

(「ルミナス=ブルー: 1 (百合姫コミックス)」より)

カメラ好きな転校生と元恋人たち

垂水光(たるみず こう)は、写真を撮ることが大好きな高校生。

転校初日でも撮影に夢中で遅刻してしまうほどである。

この学校には、彼女が憧れる先輩がいた。

「ルミナス=ブルー」(岩見樹代子)1巻より、廃部になった写真部と葉山先輩
(「ルミナス=ブルー」1巻より) 

写真誌のコンテスト受賞者に毎年名を連ねていた3年生の葉山うちほ。

その作品をもう何百回も見て、同じ学校に通えることを楽しみにしていたという。

ところが、現在写真部は廃部になっていて、先輩はスランプの真っ最中であった。

部の再興のために、光は二人で賞を狙うことを提案するのだが…

 

同じクラスになった秋本雨音(あきもと あまね)と青野寧々(あおの ねね)をモデルに会心の一枚を撮るものの、そのことをきっかけに彼女たちの関係が動き出していく。

「ルミナス=ブルー」(岩見樹代子)1巻より、光が撮った雨音と寧々の笑顔の写真
(「ルミナス=ブルー」1巻より) 

帯にもある「撮るだけの恋は、もうやめる。」の言葉のように、これまで自身の恋には無頓着であった光が目覚めていく様子も描かれるだろう。

最初の笑顔の写真を撮った時点では、この間に入っていくのは想像しにくいのだけれど、雨音と寧々は元恋人同士であり、もう戻れない関係にある。

その原因はもしかしたら先輩のスランプとも繋がっているのかもしれない。

どうやら好きという言葉だけでは表せない感情が寧々の側にあるようだ。

「ルミナス=ブルー」(岩見樹代子)1巻より、撮影で笑顔を否定される寧々
(「ルミナス=ブルー」1巻より) 

寧々はモデル志望の女の子。

知人の依頼で時々撮影に参加しているのだが、彼女はそこではクールなキャラを求められている。

ここで言う可愛くないは、イメージと違う程度の意味なのだろうが、彼女の自尊心を傷つけているのには違いない。

幼い頃からのトラウマを呼び起こしていることも考えられる。

彼女が雨音に惹かれた原因の一つは、自分とは正反対の笑顔の似合うキャラであったことなのではないか。

「ルミナス=ブルー」(岩見樹代子)1巻より、寧々の笑顔のかわいさを世界中に認めさせてやる
(「ルミナス=ブルー」1巻より) 

だから、彼女の笑顔を無条件に受け入れてくれる光の言葉に、心が揺れても不思議はない。

光なら、彼女の魅力を引き出した写真を撮ってくれるのかもしれない。

かつて雨音をモデルに撮られた写真が賞を獲ったことを、寧々は随分と気にしているようであるし、今の雨音がモデルをやりたがらないことと無関係ではない気がするのだが…

「ルミナス=ブルー」(岩見樹代子)1巻より、雨音と葉山先輩は幼なじみ
(「ルミナス=ブルー」1巻より) 

葉山先輩も雨音に対して幼なじみ以上の感情を持ってそうだ。 

このあたりで四角関係になるのか、さらには先生も絡んでくるのかも注目したいところ。

 

単行本描き下ろしで、3話と4話の間のエピソードも収録されている。

光のTシャツの趣味は独特だね。

 

関連記事