「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
91話、久々に登場の百火だが…
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
15歳の黄葉菜花(きば なのか)は大正時代にて同じ「猫鬼の呪い」の摩緒(まお)と出会う。彼は陰陽師の名家・御降家の後継者5人が狙う生贄。未だ続く5人の兄弟子と想い人・紗那との因縁を清算する! 菜花は幽羅子の過去への強い想いを知る。それでも彼女は摩緒への恋心を大切に持ち続けようと思った…
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)91話 ―苛火虫―」より)
虫の蠱毒を使う術者
幽羅子の件を華紋に報告した際、百火はその場にいなかった。
お互いの信用の無さなのだろうが、その分個別に連絡を取る必要がある。
摩緒の診療所に入り浸っている印象の彼も、このところご無沙汰のようで…
近頃、帝都では奇妙な焼死事件が起きているという。
それも資産家や政治家ばかり、自宅内の火の気のない場所で人体だけが焼け焦げているらしいのだ。
事故とするには不自然な点が多いし、他殺にしては痕跡が見当たらない。
そこで今回、百火先輩の久々の活躍回がやって来そうな流れになってきた。
これが火の呪術によるものなら専門家としての意見を聞きたいところ。
むしろメインで解決に乗り出すか?
御降家の弟子たちの中で、火の属性に関する情報は未だ少ない。
五色堂に呼ばれた他のメンバーは、当時から周囲にも認められた実力者たちであったのに比べ、百火にはその印象が薄いのである。
摩緒と数日しか違わない兄弟子。
彼が後継者候補として選ばれた理由は何なのか。
今でこそ強力な術も使うが、当時の実力は未知数なので、その辺の事情も気になる。
百火の見立てによれば、今回使われたのは御降家に伝わる虫の蠱毒「苛火虫」 ではないかとのこと。
ただし誰も実際に見たことのない秘伝中の秘伝らしい。
となると、犯人は双馬やかがりのように宝物殿から盗み出した弟子の子孫の可能性が考えられる。
それもまだ半人前だった二人とは訳が違いそうだ。
仮に仕事として請け負っているのだとしたら接触には注意が必要だろうね。