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2018年7月に読んだおすすめ漫画まとめ

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2018年7月に読んだ中で、おすすめの漫画をいくつか紹介する。

 

今月一番楽しみにしていたのは、「魔法が使えなくても」(紀伊カンナ)。

月刊FEEL YOUNGでの不定期連載で、もう少しそのまま続けてほしかった。

 

前回はこちら。 

「甘々と稲妻」11巻(雨隠ギド)

高校教師の犬塚公平と娘のつむぎが、花見の公園で出会った少女・飯田小鳥とごはん会を始めてから3年。

小鳥が高校を卒業する。

「甘々と稲妻」(雨隠ギド)11巻より、私が生徒じゃなくなっても
(「甘々と稲妻」11巻より)

この言葉を口にするときが、ついにやってきた。

調理師学校への進学が決まり、料理屋「恵」のリフォームが始まると接点が無くなってしまう。

開始当初の目的はすでに達成されているけれど、これまでに積み重ねてきた時間は三人にとってとても大事なもの。

今までより頻度は落ちるかもしれないけどずっと続けて欲しい。

つむぎが中学生や高校生になって成長していくところも見ていたかった。

予告によると、次の12巻が最終巻となる。

寂しい。 

「将来的に死んでくれ」4巻(長門知大)

高校入学の日、同級生の女の子のことを好きになってしまった菱川俊が彼女を振り向かせようと奮闘するコメディ作品。

4巻は、風邪を引いた小槙を保健室に連れて行った菱川が暴走したり、健康のために健康的なダイエットに挑戦したり、水族館でダブルデート?をしたりする。

「将来的に死んでくれ」4巻より
(「将来的に死んでくれ」4巻より)

未遂に終わったキス事件を後悔する菱川への小槙の答えは?

今回は周辺キャラの掘り下げ回も描かれている。

クラスメイト館山がまさかの大出世。 

「恋せよキモノ乙女」2巻(山崎零)

祖母から受け継いだ着物で出掛けることが野々村ももの休日の楽しみ。

2巻では、「喫茶店の君」こと椎名との初デートを果たす。

「恋せよキモノ乙女」(山崎零)2巻より、椎名との初デートに出掛けるもも
(「恋せよキモノ乙女」2巻より) 

引っ込み思案な彼女の背中を押してくれる姉の存在も大きい。

月単位で会えたり会えなかったりのスローペースだが、確実に親密度は上がっているようで。

気になるのは椎名の女性嫌いに見える理由だが、次へおあずけ。 

「魔法が使えなくても」(紀伊カンナ)

美容師志望のアニメーター・千代、駆け出しのギタリスト・たまきをはじめ、彼女らと関わる若者たちの日々を描く連作短編集。

「魔法が使えなくても」より、カラオケで盛り上がる千代とたまき
(「魔法が使えなくても」より)

これは高校時代の千代とたまき。 

当時から仲がよく今では一緒に暮らす二人だが、友達とか恋人という言葉では簡単に言い表せない間柄のよう。

普段はクールで表情を変えることのない千代の、たまきと二人の時にだけ見せる顔がとてもいい。

「ホクサイと飯さえあれば」7巻(鈴木小波)

しゃべるぬいぐるみのホクサイと大学生ブンのごちそう漫画。

7巻は京都編の続きと新キャラ登場。

大家さんの頼みで、町家の留守番のアルバイトをすることになったブン。 

知り合いのいない土地で漫画の原稿も進むはずだったが… 

「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波)7巻より、新キャラ八熊小姫出会った日
(「ホクサイと飯さえあれば」7巻より)

新キャラは担当が同じモリオー(森生一)の新人・八熊小姫。

腹黒そうだがいいライバルになりそうである。

ブンは初対面で彼女を中学生と勘違いしていたけど、一つ年上だった。

「味噌汁でカンパイ!」6巻(笹乃さい)

父子家庭で一人の時間が多かった中学生・善一郎と、毎日朝ごはんを作りに来るようになった隣の幼なじみ・八重の味噌汁生活。

6巻は、正月で帰省した八重の姉のリクエストによるダイエット味噌汁や、フランスからの客人をもてなすバター入りの味噌汁など。

また、父・冬吾に再婚の話が浮上し、八重のお母さん代わりとしての日々に変化が訪れる。

「味噌汁でカンパイ!」(笹乃さい)6巻より、二人だけのいつもの味噌汁をつくろう
(「味噌汁でカンパイ!」6巻より) 

2人の、いつもの、基本の味を決めること。

このへん、「親子」から「夫婦」になりつつあるんじゃないかな。

これまで様々な種類の味噌汁を作ってきたからこそ好みの味もはっきりしてきただろうし、これからも変わらず続けていくための意思表示でもあるんだろうね。

むしろ無自覚なプロポーズだよね、これ。

「くノ一ツバキの胸の内」1巻(山本崇一朗)

忍の里の学園に通うくノ一たちの日常を描くコメディ作品。

女子クラスあかね組のツバキは学園で最も優秀な生徒。

戌班の班長も務めるが、問題児のサザンカやアサガオの起こすトラブルに頭を悩ませてもいる。

そんな彼女が最近気になっているのは、未知の存在である男を見てみたいということ。

「くノ一ツバキの胸の内」(山本崇一朗)1巻より、アサガオの変化の術で男を見れるかも?
(「くノ一ツバキの胸の内」1巻より) 

見たいのは他の生徒も同様なのだが、真面目な模範生としての立場から葛藤する姿がかわいい。 

「それはただの先輩のチンコ」(阿部洋一)

からだとこころのちがいって?
奥ゆかしさと大胆さが同居する、異才・阿部洋一ワールドの真骨頂。
誰でも知りたがっているくせに、ちょっと聞きにくい○○○についてのファンタジー。

(「それはただの先輩のチンコ」より)

タイトルのインパクトが強すぎる。

連載開始のニュースを見た瞬間に、これは読まなきゃと思った(使命感)。

主人公の女の子たちが気になる相手のチンコを手に入れて愛でる様はシュールであるが、本当にほしいのはただのチンコではなく好きな人自身なのだと気付いてしまうちょっといい話に収束していくし、最後のモノローグは詩的ですらある。 

「それはただの先輩のチンコ」(阿部洋一)より、チンコが股間にくっついてしまった女の子
(「それはただの先輩のチンコ」より)

チンコは帰巣本能を持っているが、ときには間違ってくっついてしまうこともあるらしい。

書店で注文しづらい人のために「声に出さなくても注文できる申込書」がOhta Web Comicで配布されており、また表紙もチンコの文字が微妙に見えにくいように配慮されている。

ちなみに公式の略称は「それチン」である。

「僕と君の大切な話」4巻(ろびこ)

クールなメガネ男子の東くんと、彼を好きになったストーカー女子・相沢さんのトーキング・ラブコメディ。

1冊毎に場所を変えつつ繰り広げられる会話劇はニヤニヤ必至である。

4巻は冬休みに突入し、東くん行きつけの喫茶店を中心とした「ぶらりご近所物語編」として描かれる。

「僕と君の大切な話」(ろびこ)より、デートのお誘い?
(「僕と君の大切な話」4巻より)

毎日のように一緒にいるのに、デートという言葉を口にした途端にぎこちなくなってしまう初々しさはどういうことか。

「五等分の花嫁」5巻(春場ねぎ)

学年一位の秀才が、家庭教師として教えることになった相手は、同級生の五つ子たち。

5巻は、フータローが子供の頃に出会った女の子とのエピソードや、五つ子たちの過去が垣間見える。

五年前の京都への修学旅行での出来事で、必要とされる人間になろうと決意したフータロー。

相手の女の子はいったい誰だったのか。

「五等分の花嫁」(春場ねぎ)5巻より、結婚しよう
(「五等分の花嫁」5巻より)

今回の表紙になっている四葉もいい場面がいくつかあるが、三玖推しとしてはやはりこちら。

ままごとの最中に思わず告白してしまった彼女に対してこの答え。

勘違いしちゃうよね。

「モブ子の恋」3巻(田村茜)

地味で控えめな女の子が思いを寄せるのは、アルバイト先の同い年の男の子。

入江君との映画館デートから二ヶ月ほどが経ち、二人の間で変わったことは、以前より自然に会話ができるようになったこと。

とは言え、あの日以来一緒にでかけたりとかプライベートで連絡を取り合ったりとかはない様子。

どちらも奥手なために、そこはゆっくりなようだ。

「モブ子の恋」(田村茜)3巻より、恋の終着駅にこのままずっとなんてない
(「モブ子の恋」3巻より)

今の距離感が気に入っているのもあるが、関係が変わることに対するおそれもある。

そんな信子に、安部さんの一言が響く。

経験談から、行動を移せないまま終わってしまう恋もあることを教えてくれる。

次のステージに進めるか。

「天国大魔境」1巻(石黒正数)

文明が崩壊した世界で旅を続けるマルとおねえちゃん。

二人は、「天国」と呼ばれる場所を探している。

それがどこにあるのか、どんな所なのかもよくわかっていないが、そこに行けば皆が助かるかもしれないという。

「天国大魔境」(石黒正数)1巻より、もう歩けない
(「天国大魔境」1巻より)

外界から遮断された孤児院のような施設、夜になると現れる異形の生物など、謎だらけの世界に目が離せない。

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