「スローループ」はうちのまいこによる漫画作品。
月刊まんがタイムきららフォワードで2018年より連載を開始した。
親の再婚で姉妹になった山川ひよりと海凪小春。
二人が仲良くなるきっかけになったのは釣りだった。
「最近 なんか 釣りが楽しい」 海辺でひとり、亡き父に教えてもらったフライフィッシングを嗜む少女・ひより。 そんな時に出会ったのは、母親の再婚相手の娘・小春で…? ひょんな出会いから「姉妹」になった小春とひよりと一緒に、「釣り」をしながらスローに過ごしてみませんか?
スローループの恋ちゃん!一巻楽しみです pic.twitter.com/MF3EV9NPQm
— はりかも (@harikamo) 2019年2月14日
1話を試し読みした時点ではスルーしていたのだが、このツイートを見てから興味が湧いてきたのだった。
恋ちゃんは3話から登場する主人公の幼馴染ポジションの女の子。
なので彼女の登場を楽しみに読んでいる部分がある。
海で出会った新しい家族
母の再婚相手との食事会を控えた日の午後、山川ひよりは近くの海へと釣りに来ていた。
何か落ち着かないことがあると、自然とここへ足が向くらしい。
再婚に反対なわけではないが、人見知りな性格の彼女は新しい家族とうまくやっていけるのか不安なのである。
そこで偶然出会った少女が実は…という流れ。
明るく物怖じしない、でも見ていてどこか危なっかしいその女の子は、人見知りする暇など与えてくれないのであった。
海凪小春(みなぎ こはる)はひよりの新しい家族として一緒に暮らしていくことになる。
最初の出会いから打ち解けた二人は、仲の良い姉妹というよりは友達のような関係から始めていく。
そんな小春をしても、出会ったばかりの相手の親と暮らしていくのは戸惑いがあるのだと知れたのは大きいだろう。
あせる必要はないのだと。
本作は主に釣りを通してゆっくりと家族の絆を深めていく物語である。
で、恋ちゃんである。
彼女はひよりの行きつけの釣具屋の看板娘で幼馴染み。
昔はよく一緒に釣りに行ったりもしたらしいのだが、しばらく離れている。
それは父を亡くしたひよりへの遠慮だとか釣り中毒の父親への反動も理由の一つなのだろうけど、彼女自身が口にしたのは別の点。
「日焼けすんの嫌だし…魚は買った方が安いし」
このへんの発言が恋ちゃんらしいところ。
でも冷めているわけではない。
彼女も小春と出会ってからまた一緒に参加することになるのである。
まだ釣りはしないけど、彼女が後ろで見守ってくれると安心感がある。
家業の手伝いで知識はあるし、小春が初めて手に入れたフライは恋ちゃんお手製のよくばりセットであった。
こういう恋ちゃんのフィッシング講座も時々あるといいな。
釣りの方は初心者である小春が少しずつ教わりながら覚えていく形。
指導するひよりがフライフィッシング専門というところも珍しいが、事前知識がなくても問題はない。
次の巻では道具を揃えるためにアルバイトをする姿も見られ、世界が広がっていく。