「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
40話は、御降家を名乗る者と華紋が相見える。
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はひょんな事から大正時代に漂流。陰陽師の摩緒(まお)と出会う。同じ「猫鬼の呪い」にかかる摩緒は寿命を操る秘法を受け継ぐ生贄らしく5人の兄弟子から狙われているようだ。その兄弟子の一人・華紋は御降家を名乗る不知火と対峙。予想した真砂ではなかったが華紋は彼に心当たりが!?
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)40話 ―不知火―」より)
華紋を待ち受けるのは?
京で延命の術を使う陰陽師の噂を調べていた華紋は、その裏側に御降家の存在があることを突き止めた。
後継者争いが終結していないことを考えれば偽物なのだが、五色堂に呼ばれたメンバーの一人である可能性は高い。
華紋も、有力な兄弟弟子の心当たりから真砂が関わっているのではと考えたようだ。
回想シーンの印象では、入門時期が近いかあるいは華紋の方がやや先輩のように見える。
植物に詳しい彼の持つ薬草を分けてもらったりと頼られることも度々あったらしい。
案内される先が、水の術者だった真砂の修行場の沖にあることも理由の一つだろう。
ただしそれには不審な点が見られるのである。
彼女の人柄から、今回の事件に結びつけるのはどうも腑に落ちない。
代わりに彼女に近しいものを疑ったとして、今まで生きていられるのかとの問題も浮上するのだが。
それに真砂主導ならもう少しうまくやりそうな気もする。
華紋に言わせれば、京で噂の延命の術は中途半端なのである。
以前の口振りだと彼は自身が今も生き続けている理由を知らないようだった。
仮定としてすでに後継者は決まっていて、その者に寿命を操られていると考えているのかもしれない。
ならば摩緒が生きていることも一応の説明がつくし、それが可能な実力者として真砂が候補に挙がるのも尤もだ。
ではなぜこの場所にいるのが不知火なのか。
彼は真砂がよく面倒を見ていた弟弟子で、彼女のような強い術者に憧れていたような節がある。
その点では藻久不に共感しやすい人物だったとは言えるだろう。
そして不知火を兄さまと呼ぶ謎の女性の存在。
むしろこちらの方がより黒幕感出てるな。
ブレーン的な立場で不知火を操っているのだろうか。
単行本5巻の発売日は2020年8月18日。