「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
56話は、摩緒が御降家だけでなく陰陽師の敵と言われる訳は…?
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はある門を通り大正時代に漂着。同じ「猫鬼の呪い」の陰陽師・摩緒(まお)と出会う。彼は寿命を操る秘法を継ぐのに必要な生贄。故に5人の兄弟子に命を狙われている。摩緒は兄弟子・白眉と戦闘。実力派の彼に押され猫鬼化してしまう。それを見た白眉は「猫鬼は陰陽師の敵」と語り始め…
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)56話 ―相克の外―」より)
猫鬼誕生の黒幕
白眉の言う、猫鬼と同化した摩緒は陰陽師の敵とはどのような意味なのか。
御降家と猫鬼との間にある因縁とは別に、彼らを狙う新たな勢力の登場をも予期させる言葉。
もともと紗那の飼い猫であった灰丸が、蠱毒にされたことが原因で起こったのが例の事件と考えられていた。
強大な力を手に入れた猫鬼が暴走したというよりは、両者の対立を促した人物がいる。
それは御降家に恨みを持つ者か、あるいは乗っ取ろうとした者か。
猫鬼誕生の実行犯である藻久不によると、灰丸を連れ出し用意されていた穴に放り込んだという話だった。
ではその穴を用意したのは誰なのか?
当時、猫はまだ珍しい存在で、白眉や百火らも屋敷に来て初めて見たのだという。
御降家でも代々飼われていたわけではなく、灰丸が最初で最後の猫だった模様。
となればそこには当然師匠が関わっている。
蠱毒化計画の黒幕は、不知火ではなく彼らの師匠だったのである。
そして、そのことを知りながら逆に利用して陥れた人物がいるのだろう。
まだ登場していない残りの五色堂メンバーの一人がそうなのか?
不知火たちの口振りからは真相を知っていそうな様子はない。
どちらかというと白眉は微妙だけれど、摩緒が裏切ったと考えているあたりが白かなと。
犯人からすれば両者が潰し合ってくれるのは都合がいいことだろうしね。
今回の戦いで百火の実力が垣間見れたのはよかった。
コメディ要員みたいになっているけど実は強いんだぞと。
果たして菜花の評価を覆すことができるのか?
乙弥の言う事ならば本人の言葉より信じそうではある。